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Written by DMN事務局
on 8月 04, 2021

DMNでは、2013年に「VIABLE DESIGN」をテーマにした全3回のケーススタディを開催しました。これは、デザインジャーナリストの第一人者として活躍する川上典李子さんの提案によって実現したもので、デザイン、ビジネス、そして社会・環境をつなぐ指針になるコンセプト「VIABLE DESIGN」についての初めてのケーススタディ・セッションです。

「VIABLE」には「生存できる」といった生命的な意味から敷衍して、「存続できる」「実行可能な」といった意味があります。「VIABLE DESIGN」とは、字義からしても、たとえば「持続可能」と訳される「SUSTAINABLE」とくらべて、はるかに豊かなパワーを具えた概念です。 しかし、今回のセッションは、もっと直截的に、「今、企業はどのように生きるのか」「何を目的に、どのようにビジネスを展開するのか」「デザインは、何を、どのようにデザインするのか」といった今日的な問いに答えている実際の活動を取り上げ、ケーススタディしていこうと企図されました。

 

「デザインとは何か」という問いは、よく20世紀に発せられていた象徴的な問いでした。しかし2020年にはいってからの21世紀の今日、「何をデザインするのか」が問われています。人間社会の営みの現場で、今、誰が何をデザインしているのかを、新しい視点で見直すとき、未来が立ち現われてくるといえるでしょう。

川上典李子さんはこれまで、デザイン、ビジネス、社会・環境の領域で、それぞれ連続する場所、不連続な場所を、類まれなジャーナリストスピリッツをもって探索されてきました。その川上さんが、人びとが未来へジャンプするために、今、デザインは「VIABLE DESIGN」でなければならないと痛切に感じる、というのです。

全3回にわたって開催したこのケーススタディ・セッションのレポートは、かならず皆さまのお仕事の指針としてお役に立つと考えております

 

「What is VIABLE?」

全3回/川上典李子さんと一緒に学ぶ「VIABLE DESIGN」ビジネスパースン&クリエーターたちへの指針

 

DMN130129_5

 

2013年1月29日開催/於:ハーマンミラーストア 丸の内

ケーススタディ2

ハーマンミラーの『ギフト・コミッティ』:企業哲学と社内ボランティアチーム

[後編]

 

ディスカッション概要

ギフト・コミッティについて

 

川上:皆さんに書いていただいた質問をベースにディスカッションを進めていきます。まず、ギフト・コミッティのアプリケーション内容について、お教えくださいますか。

 

松崎:基本は企画です。何をどこで、どのように誰のためにやるのか、という計画を作ります。もちろん、それにお金に関することがあります。それらに関する詳細が必要でして、そこが一番大変だと思います。お金については、機械についての見積もりなど、なかなか英語での内容説明が難しいのですが、それを一個一個見積もっていくわけです。

それから、3次面接が終わって12名が決まってからの2カ月間、毎週、世界中をつないで同じ時間にカンファレンスコールをやっていました。その過程で、新たな製品のデザインが作られ、それをもとにCADオペレーターが図面を起こして、アメリカの生産管理の専門家の意見を聞いたりと、そういうことをずっとやっていました。準備は相当綿密に行いました。

 

川上:活動資金というのは、どういうふうに担保されているのですか。

 

松崎:会社で1年間の予算があって、ギフト・コミッティが管理しています。申請書の内容に基づいて、予算を付けますが、予算の上限があります。今回の場合はその半分ぐらいですみました。ちょっとした町工場並みの工作機械、それと10トントラック分の材木、ほぼそれですべてだったので、数百万円だったかと思います。12名の人件費と渡航費用をお金として換算すると、それのほうが相当な金額になったのではないかと思います。

 

川上:1年間に複数の災害が起こった場合、ギフト・コミッティは、どのように判断をするのですか。

 

松崎:私が申請した一昨年は、もう1件申請がありました。もう1件は、それほど大きなものではなかったので両方を実現しています。それはアメリカ国内の小さなプロジェクトだったと思います。複数のプロジェクトをやることもありますし、1個に一点集中でお金を出す場合もあります。

 

川上:プロジェクトのチームは、どのように決定されるのですか。

 

松崎:私が企画に沿ったジョブ・ディスクリプションを出しました。それをベースにして全世界の人事担当が窓口になって、参加したい人を集めます。それで、参加希望者の面接を、すべて現地で行います。私は関与できません。でも、日本の震災の話ですから、私を知っている人間がいて、そういう人が直訴に来ました残念ながら、技術的にスペックにはまらないので落ちてしまいました。情熱は1つのファクターですけれど、技術について、かなり冷静に見ることになります。

 

川上:チームメンバーの技術の分担はどうなっていますか。

 

松崎:チームのバランスというのがあって、たとえば、CADの技術を持っている人は1人いればいいわけです。それに、工程管理のできる人間は絶対に必要で、その責任者が1人いて助かりました。生産性が全然違います。それから、過去のギフト・コミッティ経験者が1名いました。この人は年配の職人さんでした。

 

川上:技術を持った人が中心になると思いますが、温度差というものは生じないのでしょうか。

 

松崎:12名のうち取り立てて技術がないという人間が、私を筆頭に2名ほどいました。私の場合はひたすらペンキを塗ったり、買い物に行く役割を担っていました。私は自動車免許を持っているので、これがとても力になりました12名全員が精鋭でいいかというと、そうでもなくて、ちょっとすきまも必要なんです。

 

川上:世界中の社員から手があがって、多いときは100名以上のケースもあるそうですね。

松崎:熱烈に応募してくる人が多いので、かなり厳格に面接をやっているという印象です。私も3次面接までやるなんて知らなかったんです。非常にオープンで、子会社、新人、性別などはいっさい問いません。

 

高校での授業

 

川上:デザインチームは学校での授業を担当したということですね。

 

松崎:デザインチームが石巻の高校で授業をやりました。石巻に外国人の先生が来るなんてことは、まずありません。中には、MoMAの永久収蔵品をたくさん作ったクリエイティブ・ディレクターのスティーブ・フリックホルムのような人間もいまして、そういう人間が2週間、デザインの基本の授業をするわけです。そのような授業を経験できることは貴重な体験だと思います。オペレーターであれ、クリエーターであれ、それぞれが唯一無二の高いレベルのものを持っているわけです。

一方で私も活躍できました。ただ、素晴らしいクリエーターがいないと、プロジェクトを円滑に進めるのは難しいでしょう。核になるものがなければ進まないので、そのようなバランスが必要なのだと思います。

それから、皆、体力があります。情熱があると意外に体力を補えます。私は2週間働き続けながら、こんなに働けるんだなと驚きました。でも、東京の自宅に帰ってきた瞬間にバッタリと倒れてしまいました。しばらく意識を失ったぐらいです。とにかく、体力はとても重要です。

 

時間配分について

 

川上:2週間で問題を発見し、解決し、事業を残すまで行うというのは、本当に驚きです。どのように時間の使い方を配慮したのでしょうか。

 

松崎:2週間で、できることは限られているので、準備に時間をかけました。それは日本にいる人間の役割ですけれど、私は4月から5月の間に5回ぐらい石巻に足を運んでいます。東京では石巻工房の代表の芦沢さんと、アクシスの佐野さんとも何度も打ち合わせをやって企画を練っていきました。

何が求められているかというニーズ分析が、地元の準備チームの役割です。そこに私も価値を発揮できたのかなと思います。ですので、初日の朝にブリーフィングをやっただけで、皆、何をやるべきかわかっていました。その前に8回、カンファレンスコールをやっていますので、誰が何をやるか決まっていました。まったく無駄がありませんでした。

プロジェクトが終わった翌月に私が石巻に行って、皆にフォロー報告をしたり、工房のサポートをしたりしています。その後は3ヶ月おきに行っており、うちのデザイナーを連れて行ったりもしています。

 

石巻工房の視点から

 

川上:佐野さんがいらしているので、石巻工房の視点についてお話しいただけますか。

 

佐野:ハーマンミラーさんとのコラボレーションが実現できそうだといった中で、私たちも準備を進めていました。現地の方のニーズに合ったものを作るために、藤森泰司さんが縁台をデザインしたり、橋本潤さんも一緒に仮設に行って、部屋の現状、サイズ感などを実際に確認して、それでプロトタイプを作って、松崎さんのほうにご提案しました。そのようなことを結構バタバタとやったような感じです。私たちとしてもせっかくの機会なのでということで、そういったリサーチも含めて準備をしました。

 

川上:今後、何を、どれくらいのサイクルで作るか、という計画はおありなんでしょうか。

 

佐野:特にサイクルなどは決めていません。デザイナーの方で、この活動に興味を持って賛同していただいている方に声をかけています。「それじゃあ、これを提案したい」ということを逆に言ってくださるので、それで現地の工房長と、作り方などを相談します。工房長は職人ではないので、そこでプロセスの検討があって、材料の都合とか、いろんなことを検討した上で、商品化できそうなものはどんどん作っていきます。

実際、在庫を抱えるわけではないので、そういった意味でのリスクはあまりありません。今のところ受注生産のような形を取っているので、とにかくどんどんヤフーのネットショップにのせて販売していこうという感じです。マーケットのほうでニーズがあれば売っていきますし、ニーズがなければ売れないわけです。そのような感じでいいのではないか、と割とおおらかにやっています。どんどん商品の数が増えて、どんどん売れていくものが出てくるということであれば、いいのかなと思っております。

 

現地でのコミュニケーション

 

川上:JDPの秋元さんからの質問で、「デザインという専門性をベースにこうした行動を起こす際に、デザインを専門としない人間との間で、根本的なコミュニケーションのギャップというのは起こらないものでしょうか」ということなんですが・・・。

 

松崎:最初、外国人だから、そもそも言葉が通じないので「誰この人?」という状態です。デザイナーがニューヨークから来ました、と言っても、まず、先に来るのは子どもたちです。現在の工房長になっている千葉さんも最初は、私たちがいるところに、なんとなくつかず離れず見ていました。そのうち工房の中に入り込んで来て、うちの社員も「毎日来てるよな、あの人」「何?」「寿司屋の大将だ」「寿司ですか」なんて言っているうちに仲良くなって、そのうち機械の使い方とかを千葉さんに教えるようになった、という感じです。

人によってシャイな人がいるにしても、そこはお互いが同じ目的を持っている以上、その場にはまる人は自然に集まってくるんですですから、あまり大きなコミュニケーション・ギャップはありませんでした。同じ目的意識があって、興味がある人は自然に集まって来て、そこで居場所を見つける。「私はたまに参加します」とか「私はここでどっぷり工房長やります」とかそんな感じなんです。

 

秋元:世界の各地からやってきた方々が、現地で知らない人と出会うときに難しいことはなかったのですか。

 

松崎:1つエピソードがあります。年配の女性の方が、工房の前を通っては、チラチラと見ていくことがあって、そのうち日本人の私を見て、声をかけてくれました。話を聞いてみるとパン屋さんのおかみさんでした。「駅前に仮設の商店街ができて、その抽選に当たって、入れることになった」と、とてもうれしそうに話をしてくれました。

「実はそこで新しい家具がいるんですが、お年寄りのお客が多いんで、応対している間に座ってもらえるものが、あと、できればテーブルも欲しいので、どうやったら注文できるんですか」とおっしゃるんです。

そのあたりから私とではなくて、うちの外国人デザイナーと話を始めて、「こうだ、ああだ」と言いあいながら話がまとまりました。外国人とかは関係なく、目的意識が明確だとまとまるんです。たぶん、彼女は外国人と話したことは、ほぼ皆無に近いようなタイプの人です。その後、徹夜のような感じで、大きなテーブルと椅子を何脚か作りました。

そうしたら、おかみさんが「おいくらですか?」とくるわけです。お金を払おうとするので「いや、そういうのじゃないんです。ここは」と言って、そこはコミュニケーションが難しいのですが、おかみさんは「絶対払う」と言うわけです。こちらは「でも、お金は受け取れない」ということになりました。

そしたら翌日、おかみさんが朝早くやって来まして、抱えきれないぐらい焼きたてのパンを持って来てくれました。これは泣きました。外国人とかは関係なく、そういうのはわかりますので、皆で泣きながらパンを食べました。そうしたら、次の日もまた持って来てくれまして「こんなには食ベられない」という話にもなったんですが・・・。そういうところで根源的な結びつきがあります。スキルを持った人間と、それを必要としている人間のコミュニケーションなので、そういうところの溝は、思ったよりも低いのかなと思いました。

 

石巻工房モデルについて

 

松崎:それから、海外のデザイナーが「石巻工房のモデルというのは、世界のどこかで大災害が起こったときに使える」と私に言ってくれました。そういうビジネスモデルというか、復興モデルになるということです。

彼が言った内容はこんなことです。「災害では物が壊れています。物が壊れているときに工房という場所が1個あるというのはとても大事なことです。そこにシードマネーを入れて、工作機械と材木を買う。そこが順調に立ち上がるために、現地の人々、学校の生徒、子どもたちに技術を伝える。そのようなことをパッケージとすれば、次の大災害のときに必ず役に立つだろう」

実際、世界中の人々のヒントになりますから、パッケージにしようとする動きがあります。それが日本という枠を超えたフォローワークになるのではないかと思います。このような内容をアメリカ本社の役員たちに話したりしています。

それから、災害の後に急速に落ち込んでいく一般的な関心と、一方で立ち上がっていくエネルギー・・・石巻工房のような場所があれば、いわゆるプロボノ的なエネルギーが立ち上がっていく。そこにプロの人たちが集まれば、事業として成功する可能性があります。最近は、そのようなことにも興味があって、何らかの形で今回のことを記録に残しておこうと思っています。

 

フォローアップなど

 

川上:このプロジェクトの成果をどのように判断するのですか。

 

松崎:おそらく成功かどうかは、それぞれの国に帰った社員たちの話しっぷりで判断されているのでしょう。もちろん、ギフト・コミッティに対して報告していますし、役員に対しても報告しています。こういうタイミングで報告をしてくれ、というのがあるわけではなくて、自発的に皆が知りたいだろうし、特に参加したメンバー、それを送り出した職場のメンバーが知りたいと思うので、できるだけわかりやすい写真とストーリーを添えてメールで全員に送っています。それは割と頻繁にやっていて、そうするとまた向こうから反応が返ってきたりします。ハイチに行った仲間が1人いますので、彼からはハイチの話を聞かしてもらったりとか、そんな感じです。

そういうものも含めて意外にインフォーマルな形で判断されていると思います。おそらく、このプロジェクト・ジャパンは、大成功だったという判断です。

もう1つフォローワークとしては、定期的にワークショップを東京と石巻でやっています。随時開催していますので、関心のある方は、ぜひ、ご参加ください。私個人の立場でも、万が一、この会社を離れたとしても、石巻とのことはずっとやっていこうと思っています。

 

川上:ほかにも社会貢献のプロジェクトは行われていますか。

 

松崎:こういう大きなプロジェクトは年に1~2回しかありません。ですから、そういう意味ではまれな機会で、波及効果にしても限られているでしょう。それ以外に、お金のかからないプロジェクトというのは日常的に行われています。隣の公園をきれいにする、困っている人がいれば助ける、というようなことです。それはアメリカでもそれ以外の地域でも行われています。

石巻に関しては、その後もチャリティー・オークションなどで支援したりしていますが、それも同じような流れです。ギフト・コミッティからお金をもらわなくても済むのとか、もらったとしても1000ドルくらいで実施するものもあって、そういうものも含めると多数あるでしょう。それはなぜかというと、会社が奨励しているからだと思います。

 

川上:上司からのバックアップもあったとお聞きしましたが・・・

 

松崎:当社は外資系の会社ですから、1日たりとも休むのがもったいない、というくらいの厳しい仕事環境です。その中で、「2週間休んでプロジェクトに参加したい」という話をイギリス人の上司の副社長に話さなければならなかったのですが、最初は、「イエス」は出ないだろうと思ったんです。けれど、それを恐る恐る話したところ、二つ返事で「ぜひやるべきだ、僕も行く」という返事をもらいました。そんなことは1回も話したことがない人だったので、とてもびっくりしました。

それは多分、会社のカルチャーなんでしょう。上司のそのような姿勢によって、とても気が楽になります。実際、その上司は石巻にやってきて、1日働いて帰っていきました。やはり、上司やトップがサポートすると大きいです。うちの社員も、社長が行くなら自分も行こう、という感じになっています。

 

 

プロボノへの期待

川上:このプロジェクトの後、いろいろと支援に関するご相談を受けていらっしゃるそうですね。

 

松崎:私たちのことを伝え聞いて「私たちも何かやりたいんです」という相談を受けます。そうするとすぐに石巻工房など関連するところへつなげたりしています。石巻工房だけではなくて、今回、機会をいただいたので、そういう形でたくさんのご紹介をしています。

1つの例ですが、ヨーロッパのたいへん有名なブランドの社長さんから相談を受けました。「ヨーロッパから指示が来て、予算を渡すから、ぜひ、特別な商品を作ってくれ、と言われた、日本の責任者として何か作らなければならない。松崎さん助けてくれ」。

それで、石巻に雄勝というところがありまして、そこには屋根をふくスレートの材料になる黒い石があります。それに精密な加工をすることで、特殊な宝飾の一部として使えないだろうか、という話をしました。そうすると雄勝の一次産品、石というものから大変な付加価値を生むことができる。当然、それはヨーロッパでも紹介されると思います。

そういうことですとか、ジャーナリストからも、よく声がかかります。私の取材ではなく、石巻に関することです。先日は、イギリス人のジャーナリストが「東日本大震災の記事をファイナンシャルタイムズとニューヨークタイムズに書きたい。2年経過してどうなっているのか知りたいので、誰か紹介してくれないか」というような依頼がありました。それで、紹介したところ、来週行かれるようなんです。そんなようなことはたくさん起こっています。

あとはプロボノという考え方・・・私たちもプロボノですが、そういうプロボノが、今後必要になってくるリソース・・・まともにお金を払っていたら大変な金額になるようなこと・・・そのリソースを作り出すにはプロボノを募集する以外にないだろうと思っています。今後、いろいろな段階を踏んで、プロボノは次々と必要になってくるでしょう。その人にとっての対価というのは、その人が意味を感じてくれれば、それが対価になるわけですから、そのようなプロボノの活動が増えることを期待しています。

今後、社員も、自分のお金で自分の時間を使って石巻に行くわけですが、それもプロボノになります。私たちはそういうことをカルチャーとして奨励するので、皆が行っているんだと思います。ですので、プロボノは、石巻工房の成功のファクターの1つではないかと思います。それ以外のパターンでもきっと同じではないでしょうか。

 

企業存続のファクター

 

川上:企業が存続していくためのファクターとは何でしょうか。

 

松崎:そのことについては、ある経営者が書いた、リーダーシップに関する本にあったことを紹介します。リーダーというのは、形としては上司という形を取っているケースが多いのですが、リーダーの本質は、働いてくれる社員、仲間たちに借りを作っている状態であって、貸しではない、という書き方をしていました。つまり、リーダーのほうがメンバーに借りを作っている。リーダーは、部下の素晴らしいチャレンジには・・・報酬も含めて、借りを返さなくてはいけない。そういう存在がリーダーであって、その借りを返せなくなったら、あなたはリーダーではない、ということでした。

そのような意味では現在、うまく機能しているのではないかと思っています。今回のプロジェクトもそうだと思いますし、通常の仕事の中でも、割とそういう感じです。そうではない人は、この会社にはいられない仕組みになっていまして、そういうところは割とうまく回っていると感じています。もし、企業が存続していく何らかのファクターがあるとすると、それは1つの重要なファクターではないかと思っています。

 

<参考URL>

●石巻工房
http://ishinomaki-lab.org/

●石巻工房ネットショップ
http://store.shopping.yahoo.co.jp/ishinomakilab/index.html

(文責:DMN/編集部)


 

GUEST PROFILE

川上典李子さん
デザイン誌「AXIS」編集部を経て1994年に独立、デザイン分野を中心に取材・執筆を行っています。2007年より、21_21 DESIGN SIGHT アソシエイトディレクターとして、3名のディレクターである三宅一生さん、佐藤 卓さん、深澤直人さんとデザイン展覧会の企画に関わっています。
各国での展覧会の企画にも参加しており、一例に「Japanese Design Today 100」(巡回中)やパリ 装飾美術館での「Japon - Japonismes, objets inspirés 1867 - 2018」のキュレーション、「London Design Biennale 2016」日本公式展示(鈴木康広氏個展)キュレトリルアドバイザー。
グッドデザイン賞の審査員をはじめ、デザイン、アート、クラフトに関するコンペティションの審査にも多数参加しています

松崎 勉氏
ハーマンミラージャパン株式会社代表取締役
1965年生まれ。東京大学経済学部卒業、エール大学でMBAを取得。JR東海、マッキンゼー&カンパニーを経て、国内外のグラフィックアーツ関連企業、ITベンチャーの代表取締役などを歴任。2007年、家具メーカー、ハーマンミラー社の日本法人、ハーマンミラージャパン株式会社の代表取締役に就任。

 

 

 

 

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