
リサーチを行い、サービス開発やプロモーションに活かす。そのプロセスの中で、いかに関与者をポジティブに巻き込み、推進のパワーを得ていけば良いか。リサーチの運用プロセスに注目が集まってきています。
Future London Academy によるイベント"UX research live"でも同テーマが取り上げられていました。リサーチを単にインサイトを発見し、共有するためだけの場にしない。組織的にリサーチを活用するためにどうすれば良いのか。
そこでは、インパクトをもたらすリサーチの特徴が8つほど紹介されていました:
特徴1「使用法」
目的が曖昧ではなく、意味のあるプロダクト/サービス変更を行うためのリサーチになっている。
特徴2「教育」
リサーチ手法がステークホルダーに理解されており、さまざまな手法の長所や短所がクリアになっている。
特徴3「リソース」
プロダクト/サービス開発の早い段階で、リソースが確保されている。
特徴4「記憶に残る」
リサーチ結果がプロジェクトの枠、部門の枠を超えて、気づきとして思い出されるものになっている。
特徴5「信頼」
リサーチャーが社内でエキスパートとして認められている。社内での重要な会話や、チームミーティングで意見を求められる存在である。
特徴6「パートナーシップ」
リサーチがプロダクト/サービスチームのパートナーとして見なされていて、戦略の議論の際に、検討材料になっている。
特徴7 「シフト」
リサーチ結果が、プロダクト/サービスの方向性を決めるものになっていて、ロードマップの変更やプロダクトの機能を取り外すことなどの重要な方向転換も促す。
特徴8 「結果」
リサーチからの気づきが、組織全体にとって有用なものになっている。
mctでも経験的に、特に特徴6「パートナーシップ」が重要だろうと実感し始めています。miro 等のオンラインコラボレーションツールを活用することで様々な部門の方が理解しやすく、参加しやすく、所有感を持ってリサーチプロジェクトに参加いただけるようになります。
7/21に弊社主催の無料セミナーを予定しており、そのあたりのテーマもお話しできればと考えています。ご興味ある方は、是非、ご参加いただければと思います。
Future London Academy のイベントでは、「インパクトとは、あなたがいることで何かが変わることだ」と語られていました。リサーチを実施する人も、結果を聞く人も、いずれの関与者もポジティブに関与できて、互いに良い影響を与え合う。弊社としても、そのような場づくりにお役立ちしていければと願っています。
◆お申し込みはこちらから
【7月21日開催】ユーザーリサーチのニューノーマル
~オンライン時代の新しいリサーチのあり方と部門を超えたリサーチの活用方法~
https://media.mctinc.jp/20210721
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- Takeshi Sato株式会社mct
ストラテジスト

こんにちは、CXチームの渡邉です。
最初の緊急事態宣言から約一年が経ちましたが、みなさまお変わりなくお過ごしでしょうか。mctではほぼフルリモート体制の中、クライアントの皆様ともオンラインワークをメインに様々なプロジェクトを推進しております。
以前のブログ「PLAYFUL miro BOARD - オンラインでの共創をよりクリエイティブに!-」にて、オンラインワークショップをより楽しく行う工夫についてご紹介させていただきました。今回は長期的にプロジェクトを進めていく際に私たちが行っていることについて実際のプロジェクトボードと合わせてご紹介します!
■デジタルツールを使い分けてコミュニケーションを円滑にする■
私たちは普段slack、zoomを使ってコミュニケーションをとっています。社内利用だけでなく、クライアント様とのやりとりでもこういったツールを使ってコミュニケーションをとることが多いです。チャット形式で気軽にやりとりができるので、もうこのツールなしではオンラインコラボレーションは成り立たないですね…。
slackは日々の連絡用のツールだけでなく、オンラインインタビューにおける連絡手段としても使ったりすることもあります。

インタビュー時のバックヤードでのやり取り。各インタビュー回ごとにスレッドを作りzoomで対象者に話を聞きながら、slackでインタビュー視聴者とやりとりを行ったりします。
■リサーチ内容をリアルタイムに共有する■
プロジェクトの始めでは情報収集行うことが多いです。オンラインホワイトボードツールmiroを使ってテーマに関する記事を集めたり、イメージボード作ってみたり、参考資料を貼り付けしたりと、あらゆる情報をmiroにまとめて管理しています。
このような非同期的なワークでメンバー各自が集めた情報を効率的に可視化し、分類することで、次のステップに向けた仮説を立てるのに役立ちます。
好きなメディア、良いと思ったプロモーションの方法についてメンバーでまとめたときのもの。各自が自由にぺたぺた貼っていっています。
■リサーチしながら分析する■
最近ではオンラインインタビューでユーザー調査を行うことが多いですが、インタビューメモをとったり、分析したりするワークもmiroで完結させることが増えてきています。インタビューの後にプロジェクトメンバーでデブリーフィングを行い、miro上の情報を見ながら次のインタビューの進め方について話したり、重要な気付きや方向性についてディスカッションを行っています。
miro上にインタビューに関する情報がすべて詰まっているため、リサーチと分析をほぼ並行して行うことができ、クイックにリサーチ⇔分析のサイクルを回すことができています。

miroボードにインタビュー対象者のプロフィール基本情報の資料、インタビューメモ、気付きのポストイットからの分析ワークまで全ての情報を置いています。
■アイデアを出す→俯瞰する■
分析ワークが終わったらアイディエーションワークです。こちらの画像は実際のプロジェクトにて社内メンバーでネクストステップに向けたアイデア出しに使ったボードです。ポストイットでとにかくアイデアを出してみて、その後アイデアを俯瞰して見て全体的な方向性を検討しています。miroボードは無限に広がる空間の中にあるホワイトボードなのでアイデアも無限に広がっていきますね。

アイデア出しはポストイットワークだけではありません。実際に手を動かして書いてみたり、スキャンした画像を貼ってデザインを検討したり、様々な方法でアイデアを共有しています。画像は昨年自社プロジェクトで行ったMaking New Things 〜アフターコロナ・ビジョニングのプロジェクトにて、プロジェクトロゴを社内で検討したプロセスの一部になります。左から順に追っていくとどのようなプロセスでロゴができたのかが何となくイメージできるかと思います。




■miroをオンライン上のプロジェクトルームとして活用する■
様々なコラボレーションワークのボードを見ていただきましたが、それぞれのフェーズでのワークの内容を1つのmiroボードに残すことで、プロジェクトにおける一連の議論の流れや推移を俯瞰視することができます。今までのワークを見返すことで新たな気付きが生まれたり、プロジェクト初期では盲点だったところも後の振り返りで理解がしやすくなります。

実際の案件で使用したmiroボード。約5ヶ月の期間で、様々な情報、アイデアが集約されていきました。
■プロジェクトで得たナレッジをアーカイブ化し、蓄積・データベース化■
mctではmiroだけでなくNotionなど様々なツールを用いながらプロジェクトの進行に合わせて情報をまとめています。オンラインツールの良いところは、情報をデータベース化できる点です。関与者への共有も簡単ですし、ユーザー発話やデスクリサーチにリンクを作っていきファインディングの整理やインサイト構築も共同で作業が可能になります。

■さいごに■
今回は、ほんの一部でしたが私達が日々行っているオンラインコラボレーションの方法・ポイントについてご紹介しました。まだまだ落ち着かない日々が続きますが、これからもオンラインの良さを活かし、クリエイティブなプロジェクトを作っていきたいと思っています。mctではデザインリサーチからアイディエーション、プロトタイピング検証まで一気通貫のプロジェクトを数多く行っております。オンラインコラボレーションやプロジェクトについて興味がございましたら、お気軽にご連絡ください。

また現在、オンラインでのプロジェクト進行について、カジュアルな相談会のお申し込みを受け付けております。
・オンラインプロジェクト推進でお困りの方
・インサイトを基にしたアイデア開発をしたい方
・デザインリサーチ〜アイデア創出のプロジェクトに興味のある方
は是非こちらよりお問い合わせください。
先着5名(担当者)様とさせていただいておりますのでお早めにお申し込みいただければと思います。
※定員につき、募集は終了しました。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!
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- Michiru Watanbe株式会社mct エクスペリエンスデザイナー
mctでは、実際のリモートプロジェクトでの経験をもとに 、より使いやすいオンラインツールをセレクトし随時『mcTV』にてご紹介させて頂いております。
前回のVol.4では『直感的に・心地よくオンラインディスカッションを行う』をテーマにお送り致しました。ご覧頂けましたでしょうか。 ▶︎▶︎▶︎ 前回の動画を見る(Vol.4)
リモート環境下では情緒に関する情報が欠落しがちですが、感情や心の機微を伝えるツールとしてみなさまはどの様なツールをお使いでしょうか。
今回は、アメリカ初のビジネスチャットツール「Slack」についてご紹介いたします。
Slackは、お互いにメッセージを送信するという基本的な機能のほか、個性を表現し合うコミュニケーションが生まれるビジネスチャットツールです。
Slackが統合できるアプリは1500以上もあり、GoogleやOutlookメールとの連携も可能なため、ワン・ストップでご活用できる点も魅力となります。
ビジネスの場において、円滑なコミュニケーションとスムーズな業務遂行の実現に、ぜひご参考ください。
mcTV|Vol.5 【Slack】を使って社内外でコラボレーションを行う
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Vol.5 のご視聴ありがとうございました。
ぜひ引き続き、『mcTV』をご覧頂き、リモートプロジェクトの遂行にお役立て頂けますと幸いです。
なお、mctではオンラインツールの簡単な使い方レッスンを実施しております。
プライベートレッスンを設け、Zoom、Vimeo、miro、Slack、Remoといったツールに少しずつ慣れて頂く場を設けておりますので、ぜひお気軽にご活用頂けますと幸いです。
オンラインワークショップ実施のご相談も併せて承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
次回の『mcTV』もお楽しみに!

- Shoko Strang株式会社mct カスタマーサクセスアソシエイト