BLOG

Sep 10, 2021 04:32 News|mctはヨーロッパでの活動を始めます

20210910_1

​mct グローバルデザインユニットからのお知らせです。

mctでは、新しいワークスタイルとして分散型ワークを積極的に取り入れています。この機会に、我々のチームからVictorがしばらくの間、ヨーロッパを拠点に活動することにしました。
今後は、ヨーロッパからデザインやイノベーションのイベントの最新情報をご報告したいと思います。

よろしければ、Victorから皆様へのビデオメッセージをどうぞご覧ください。

SummerGreetings

*動画のため音声が出ます!お気をつけください。


ヨーロッパやアフリカ、中東での個別プロジェクトのご相談など、ご興味がおありの方はどうぞお気軽に
お問い合わせください。



→ 最新のイベントやホームページでは紹介していない役立つ情報をお届けしています。
メールマガジンの登録は こちら

→ 内容に関するお問い合わせはこちらからお願い致します。

Shiho Ishihara株式会社mct エクスペリエンスデザイナー

Apr 20, 2021 02:00 Menu|グローバルメニューのご紹介

0419_グローバルメニューのご紹介03 (1)

コロナ渦の中、これまで海外で仕事をされていた方々の中には、情報収集の手段が限定的になったり、今までよりも成果の達成に時間がかかってしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
mctは、以前よりリモートで海外の情報を得るために様々な手法(詳しくは下記参照)を提供しております。


また、mctのグローバルデザインチームには、アメリカ、中国、スペイン、ベトナムのメンバーが在籍しており、日本語、英語、スペイン語、イタリア語、中国語、ベトナム語での対応が可能です。それ以外の言語についても、現地や日本のパートナーによりカバーされています。

チームメンバーの紹介や簡単な事例を資料にまとめましたので、以下よりダウンロードしてご確認ください。

[資料ダウンロード] Global design team のご紹介

 資料をダウンロードする


多国籍で様々なバックグラウンドを持つメンバーとのディスカッション、アイディエーションをすることで、言語の枠を超えてインサイトを特定し、アイディア発想を引き出すことが可能になります。

ご興味のある方は、どうぞお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。

●Benchmark research
海外の企業がどのようにビジネスを展開しているのか調査し、比較することで自社のビジネス展開のヒントを得ることができます。例えばエクスパートインタビューでは、大企業のエグゼクティヴクラスのエクスパートにリーチすることが可能です。他社企業の部門構造/ナレッジマネジメントのシステム/MVPの手法などを知ることができます。またインタビュー結果にmctの解釈を加え、クライアント内で有効活用いただける資料を提供します。

●Trend research
海外のトレンドをSNSや海外記事を通じて収集します。集めた情報はNotionで共有し、デイリーにアップデートして、調査の方向性をクライアントと話し合いながら調整をしていきます。期間は1週間から、年間での契約も可能です。年間契約の場合は、データのストック方法も各社にあわせてデザインします。また収集した情報にmctの見解などを加え、クライアント内で有効活用いただける資料を提供します。

●ストリートインタビュー
現地のパートナー(フォトグラファー/デザイナー)が路上で人々の写真をとり、インタビューをします。

●リモートユーザーリサーチ
複数の国で同時にユーザーインタビューを実施し、比較して分析します。リモートでより効率よくデータを収集するために、事前課題としてセルフドキュメンタリー、日記などを使います。

●海外企業やユーザー、パートナーとのアイディエーション
海外企業やユーザー、パートナーとのセッションを設定し、ファシリテーションをmctが実施します。ツールはMiroなどを利用します。Miroのデザインはセッションに応じてmctがフレームワークをデザインします。

●リサーチ結果の可視化
デスクリサーチやインタビューで得られた情報を、メンバーで共有しやすくするため可視化します。
ペルソナ/ジャーニーマップ/エラスマップ(トレンドの歴史をたどるマップ)/トレンドマトリックス(収集したトレンドデータの分析)

●トレーニング
海外/国内の海外メンバーやパートナーにカスタマーエクスペリエンスデザインのレクチャーをすることが可能です。



→ 最新のイベントやホームページでは紹介していない役立つ情報をお届けしています。
メールマガジンの登録は こちら

→ 内容に関するお問い合わせはこちらからお願い致します。

Shiho Ishihara株式会社mct エクスペリエンスデザイナー

Nov 18, 2020 06:00 Blog|「Post-Globalization」How to Create Value in a Localizing World

1116_POST-GROBALIZATION

With the NLU: Next Leaders University webinar “Post-Globalization: How global companies create value in a localizing world,” speaker Frantz Dhers kicked-off with the following question:
“Will our children be more or less global citizens than us?”

▶ 日本語版はこちら

The dominant narrative around globalization has taken for granted that each generation will be successively more global. That the world is getting progressively flatter, connected, and inclusive.

However, Frantz says this may lead to a trap he calls the “Globalized Companies Bubble”. A bubble where globalized companies pursue a particular narrative of globalization which enables a supply chain of production anywhere and with anyone, as corporate level employees as ‘citizens of the world’ and ‘digital nomads’ become predominantly interchangeable and sharing many similar values.

“OUR relationship with globalization IS NOT the relationship of EVERYONE with globalization”

While globalization has led to a convergence of values and standardized many things, it has also led to pressures on authenticity and local autonomy. The bubble insulates organizations from recognizing and engaging with alternative experiences with globalization, which can trap their strategic approach.

Even before this year’s pandemic, global events were causing thought leaders around the world to wonder if we are entering a post-globalized society, a reaction towards localization inspired by economic and social stresses, and greatly enabled by digital transformation.

For Frantz, the first step to avoid the trap mentioned above is imagination. By imagining the future of globalization for our children, for example, we widen our scope to existing trends and implications. This in turn helps identify what actions to take in the present.
Additionally, by doing this organizations reframe globalization from an untouchable deity or force, to a context which can be actively shaped.

“What is the difference between TO ENGAGE and TO SPREAD YOUR OWN POLITICAL OPINIONS today?”

Companies are seeing a shifting consumer mentality from “Who I am and what I want” to “Who we are and what we want”. This puts some pressure on companies to feel they must take a stand.

At the same time, some globalized companies recognize their power to shape globalization, leading to the phenomenon of 'activist companies’, organizations which strategically express a political or social stance.

The key question becomes how globalized organizations will approach their power to shape globalization, while also avoiding the trap mentioned above.



Webinar Poll: Where do you position yourself in the globalization spectrum?
Top answer - “ Globalization is seriously challenged, but globalized firms are resilient”
Second answer - “People are getting more and more global every day, whether or not they want to, so we need global strategies.”

Companies in different industries in different countries will have different approaches. It may be that Japanese companies tend to express a style that is different than French companies. For example, 73% of the Japanese participants in the webinar chose “I am a little in favor of activist companies” (27% “not really in favor”), whereas the same poll with French counterparts in a different webinar were only “very much in favor” or “not at all in favor”.

For Frantz, the point is not prescribing how activist to be, but to consider your company’s value creation and risk management in a localizing context.

To do this, he recommends organizations to focus on localizing to places rather than opinions, in order to avoid ‘Us vs. Them’ situations. Deeply consider values, needs, lifestyles, and expectations of the local target people, whether they be customers or part of the supply chain. It is important to engage locally while considering their mindset, not simply to satisfy our own objectives.

Additionally, he advises against interpreting actions along good vs. bad narratives. Rather, it comes down to decisions between “Do I want to save THE world, or MY world?”

How globalized companies understand this question for themselves and for their partners and customers in local contexts, will lead to more resilient strategies for value creation and risk management.

At mct, we are facilitating companies with this shift to a globalized, yet localizing dynamic - one where complex decisions exist between saving MY world and saving THE world.
With a human-centered approach to deeply understanding users, we can better uncover and understand the kind of expectations and life goals that will help globalized organizations localize. Recently, mct is also recommending our clients to add the layer of societal transformative value to the usual considerations of functional, economic, experiential, and symbolic values.



日本語版


Next Leaders University (NLU)のウェビナー「ポストグローバリゼーション:ローカライズする世界でグローバル企業はどのように価値を創るか(原題:Post-Globalization: How global companies create value in a localizing world)」は、Frantz Dhers氏の次のような質問で始まりました。
「私たちの子どもたちは、私たちよりも、よりグローバルな人々になるのでしょうか。それとも、よりグローバルでない人々になるのでしょうか。」

それぞれの世代は時代を追うごとによりグローバルになっていくというグローバリゼーションにまつわる有力な説は、ごく当たり前に捉えられています。世界は次第に、よりフラットになり、繋がり、包括的になっていくというものです。

しかしながら、Dhers氏は、それが「グローバル企業のバブル」と彼が呼ぶ罠に繋がるかもしれないと言います。ここでいうバブルとは、泡の中にいるように、他の情報や意見が遮断された、一方的な見地に立った考え方しかできない状態のことです。
そしてそれは、グローバル企業がある特定のグローバリゼーションについての物語を追求するようなバブルです。その物語とは、どこでも、そして誰とでも取引できるような生産のサプライチェーンを可能にし、企業の従業員が「世界の民」や「デジタルノマド」として交換可能になり、似たり寄ったりの価値観を共有するようになるという物語です。

「私たちのグローバリゼーションとの関係は、すべての人のグローバリゼーションとの関係とは異なります」

グローバリゼーションは、価値観の収束と多くの物のスタンダード化をもたらした一方で、「本物であること」と「ローカルな自治体」への圧力ももたらしました。バブルにより、組織はグローバリゼーションにおける他の異なった経験から隔離され、それらを踏まえて行動することができなくなってしまいます。そのことにより、彼らの戦略的アプローチが失敗してしまう可能性があります。

今年のパンデミックの前ですら、グローバルな出来事は、世界各地の権威あるリーダーたちに、自分たちはポストグローバル化社会に入ろうとしているのではないかという考えを浮かび上がらせていました。それは、経済的、そして社会的ストレスによって触発された反発であり、デジタルトランスフォーメーションによってとても容易になったローカリゼーションに向かっています。

Dhers氏によると、上述した罠を避けるための第一歩は、「想像」することです。例えば、私たちの子どもたちにとってのグローバリゼーションの未来を想像することで、私たちは既にある潮流やそれが示唆するものに対して、より視野を広げることができます。 それは、現在どのような行動をとるべきかを見極める手助けをしてくれます。
さらに、それよって組織は、神や力のような不動のものと捉えていたグローバリゼーションについて、自分たちで能動的に変えられるという文脈に置くことができます。

「今日の自身の政治的意見に関して『積極的に関与する』と『広める』の違いは何でしょうか?」

企業は、「私は誰で何が欲しい」から「私たちは誰で、私たちは何が欲しい」という消費者のメンタリティの変化に気づいています。これが企業に、自分たちの立場を明確にしないといけないと感じるようなプレッシャーを与えています。

同時に、一部のグローバル企業は自分たちのグローバリゼーションを形作る力に気づいていて、それが「アクティビスト企業」という現象をもたらしています。「アクティビスト企業」とは、戦略的に政治的・社会的立場を表明するような組織です。

ここでの鍵となる問いは、グローバル企業が、上述の罠を避けながら、自分たちの力をグローバリゼーションを形作るためにどのように活用するかということです。




「グローバリゼーションにおいて、あなたは自分自身をどこに位置付けますか?」というウェビナー投票がありました。
一番多く選ばれた答えは、「グローバリゼーションは苦境にあるが、グローバル企業は強靭である」でした。
二番目に多く選ばれた答えは、「人々は、そうなりたいかに関係なく、日々よりグローバルになっていく。そのため、私たちにはグローバルな戦略が必要だ」でした。

様々な国、様々な分野の企業は、それぞれ違ったアプローチをとるでしょう。日本の企業はフランスの企業と異なるスタイルを表現する傾向があるかもしれません。例えば、ウェビナーの日本人参加者の73%が「私は、アクティビスト企業に少し賛成する」(27%は「あまり賛成しない」)を選びました。一方、フランスでのこのようなウェビナーで同じ投票を行ったところ、「とても賛成だ」か「全く賛成しない」の二つの意見にきっぱりと分かれたそうです。

Dhers氏にとって重要なのは、組織がどのくらいアクティビストであるべきかということではなく、参加者が自分たちの企業の価値創出とリスクマネジメントについて、ローカリゼーションにおけるコンテキストの中でよく考えることでした。

そのため、彼は「私たち VS 彼ら」という対立を避けるために、意見のローカライズでなく場所のローカライズに注目するように組織に勧めました。ローカルなターゲットの人々が、消費者となるかサプライチェーンの一部になるかにかかわらず、彼ら価値観、ニーズ、ライフスタイル、期待について深く考えてみてください、と。単に自分たちの目的を達成するだけでなく、彼らのマインドセットを考慮し、ローカルに携わることが大切なのです。

さらに、彼は行動を「良い VS 悪い」の語り口で解釈しないようにアドバイスをしています。それよりも、「私は、世界を救いたいのか、あるいは、私の世界を救いたいのか?」のどちらかを選ぶようにということです。

グローバル企業が、自分たち、パートナー、そして消費者のために、ローカルなコンテキストにおいてこの質問をどのように理解するのかが、価値創造とリスクマネジメントのためのより強靭な戦略に繋がります。

mctでは、グローバル化し、それでいてローカルなダイナミックさを持つというシフトに企業が対応するよう支援しています。そのシフトにおいては、「世界」と「自分の世界」のどちらを救うかという問いにおいて、複雑かつ複数の決断が存在します。
ユーザーを深く理解する人間中心のアプローチによって、グローバル企業がローカライズすることを助けるための期待やライフゴールを、よりよく明らかにし理解することができます。
mctは最近、クライアントに、従来の機能的、経済的、経験的、そして象徴的な価値に加え、社会変革の価値のレイヤーも考慮するように勧めています。


記事原文:Eric Frey 日本語訳:Mayuka Soleim




→ 最新のイベントやホームページでは紹介していない役立つ情報をお届けしています。
メールマガジンの登録は こちら

 

Eric Frey株式会社mct エクスペリエンスデザイナー

Sep 17, 2020 06:00 Blog|リモートワークで切り開く働き方の未来

リモートワークで切り開く働き方の未来

いきなりですが、GitLabのダーレン・マーフさんは以下のような仕事をしています。彼のポジションは何でしょう?

・リロケーションの専門家として、大都市を離れたい同僚が、ブロードバンドへのアクセスが良い安い地域はどこなのかを考える手助けをする

・エグゼクティブ・コーチとして、シニア・リーダーがリモート・フレンドリーな方法で新しいプロジェクトを推進できるように支援する

・技術アドバイザーとして、新しいリモートツールを評価する

・コミュニケーションのプロとして、在宅勤務のポリシーをリモートワークのハンドブックにまとめる

・イベントプランナーとして、バーチャルなチームビルディングの活動を計画する


答えは、「リモートワーク の責任者(Head of Remote Work)」。

ワシントンポストによると、いま米国で「リモートワークの責任者」がホットな職種になっているそうです。GitLabだけでなく、SlackではCXの副社長がリモートワーク への移行を推進中で、FacebookやQuoraなどでは「リモートワークの責任者」の募集をはじめています。WeWorkの元副社長のリズ・ブロウ氏は「より多くの企業がリモートワークの調整を担当したり、オフィスにいる人とそうでない人がいるハイブリッドなワークプレイスをリードする人物を指名するようになるだろう」と述べています。

いま、テック企業を中心にリモートワークの定着が企業の成長に欠かせないという認識が広がっています。在宅か出社か、あるいはその組み合わせかといった単なる場所の問題ではなく、組織のレジリエンスを高める企業の成長ドライバーとしてリモートワークを捉え、それを加速させるためにどんな役割の人・部門が、何をするべきかを考え、取り組んでいくべきだとmctは考えています。

リモートの普及に伴いますます重要になってくるのが自律、健康、スキル、つながりの4つです。

自律:
仕事がリモートに移行し、従業員はより自律的に働くことが求めらるようになりました。しかし、誰もが自律的な働き方を得意としているわけではなく、企業側も、従業員の個性や能力に沿って自律性を尊重、促進する体制やプロセスを十分に整えることができずにいます。

健康:
オフィスに出社する頻度が減り、顔を合わせればなんとなくわかっていた従業員の健康状態が見えなくなって、さらに在宅勤務ならではの身体的、精神的ストレスといった新たな問題が浮上してきています。

スキル:
多くの従業員がいきなりリモートのスキルを習得し、使いこなすことを強いられてきましたが、どんなスキルが必要で、どのように習得していくのかが明確でない企業もあり、スキルのギャップや格差が広がりはじめています。

つながり:
従業員が物理的に集まる機会が減ってしまい、これまでと同じように組織と従業員、従業員間のつながりを維持することが難しくなっています。さらに、つながりそのものの意味が問われはじめています。



組織は、自律、健康、スキル、つながりの4つの課題に対して、どのように取り組んでいけばいいのでしょうか。まずはじめに、組織がリモートでどんな働き方を期待し、どう行動すればいいのか、リモートワークの方針や期待、役割、進め方について、わかりやすく、具体的に従業員に伝えます。これは、従業員の活動をサポートするガイドブックの役割を果たします。ガイドブックは「こう決まっているから、このルールを守ってください」といった就業規則や業務命令のようなものではありません。個人や組織のレジリエンスを高めるために、自律的な働き方を尊重し、サポートするためのものであることを従業員に理解、共感してもらうこと、そして具体的に役立つコンテンツを提供することがポイントになります。

次に技術・ツール。今回のパンデミックを通じて、リモートに対応していないITシステムの問題を多くの企業が経験しました。次いつ起こるかわからない危機に備えるためには、技術・ツールのリモート対応が欠かせません。技術・ツールの導入においてセキュリティーが重要になるのは当然ですが、同時に、従業員体験(EX)について考えることも大切です。すでにパンデミック以前から、従業員がITシステムやツールを利用する場面が増えていましたが、リモート環境においては、技術・ツールの良し悪しが仕事の生産性を大きく左右するようになります。ガバナンスやセキュリティーだけを考えて従業員に我慢を強いるのではなく、いかに従業員の負担を減らし、仕事をスムーズにし、自律的な活動をサポートするかという視点での導入がポイントになります。

そして活動。リモートワークのガイドブックや技術・ツールをベースに、従業員が主体的に活動する機会を与え、リモート環境での働き方の実践を後押しします。ここでの活動は、単にこれまでオフィスで行っていた活動をリモートに置き換えるというレベルに留まりません。目指すのは、新しい働き方を試み、改善を重ねていくことで、自律、スキル、健康、つながりを向上させ、組織のレジリエンスを高めていくことです。活動を通じて従業員自身の手でガイドブックをより優れたものにバージョンアップしたり、技術やツールの導入や応用に自ら取り組めるような、自律的なプロセスを構築することがポイントになります。

リモートワークのメリットを最大限に生かしている企業はまだほとんどありません。また、一朝一夕で実現できるものでもありません。しかし、その重要性をいち早く認識し、継続的に取り組んでいった企業が、レジリエンスの高い企業に成長していくとわたしたちは考えています。

ヘッダー:Designed by pch.vector / Freepik

→ 最新のイベントやホームページでは紹介していない役立つ情報をお届けしています。
メールマガジンの登録は こちら

Hideaki Shirane株式会社mct CEO / ストラテジスト

Jul 14, 2020 05:00 Blog|Business Management Virtual Summits (Outthinker2020 & Reimagine The Future2020) Vol.3

0615_Business-Management-Virtual-Summits03

今、私たちはこの危機をどのように受け止め、未来のトレンドを予測すれば良いのでしょうか。
また、不確実性や混沌に対し、どのようにレジリエンスと俊敏性を備えた組織を構築していけばよいのでしょうか。

先日行われた「Outthinker2020」と「Reimagine the Future 2020」の2つのバーチャルサミットからいくつかのインサイトを今回は共有したいと思います。

1)スコット・D・アンソニー(成長戦略コンサルティング会社Innosightのシニアパートナー)
スコット・D・アンソニーは、新著『デュアル・トランスフォーメーション』の著者になるのですが、彼は著書の中で、成功した企業がいかにして破壊的な変化を活用、今日のビジネスを強化、明日の成長エンジンを生み出しているかを記述しています。

他にも、ハーバード・ビジネス・レビューやMITスローン・マネジメント・レビューなどにも執筆しており、破壊的イノベーションの第一人者である故クレイトン・クリステンセン氏とコラボレーションした経験をもちます。

先日、彼のオーディエンスに聞きたいトピックを投票してもらうと、
「どの様な一時的な変化が今後定着していくのか?」というトピックが一番にあげられました。
つまり、多くの人は「消費者が危機の最中に得た変化は、今後継続されるのか?それとも危機が過ぎれば昔の生活に戻るのだろうか?"という疑問抱いているのです。

彼は、危機は長期的な変化をもたらすきっかけになると言います。新しい技術や行動の採用を加速させる触媒になるか、転位させるかのどちらかと考えています。

Innosightのチームは、世界中で起こっている300以上のトレンドをブレインストーミングで絞り込み、Covid-19によって触媒または転位されたトレンドを20項目に纏めました。

Covid-19(スコット・D・アンソニー/イノサイト)の影響を最も受けている20のトレンド
0001-1

COVID-19 に強く触媒され、長期的な影響を与えそうなトレンドとして挙げられたのは、在宅勤務、非接触型決済、オンライン・フードデリバリーである。対照的に、都市における混雑は大幅に減少しましたが、おそらく一時的な傾向です。(規制が解除されれば、混雑の悪化傾向は再び始まるでしょう)。長期的に続く傾向の多くは、COVID-19以前のデジタルマイグレーションに関連し、リモートでの相互作用の必要性によりさらに後押しされています。

日米両国でテレワークへのシフトが見られる中、日本の医療制度は以前から予防医療に注力していたので、もはや日本では「新興トレンド」とは言えないのではないでしょうか。

日本にも適用できるトレンド評価のフレームワークを4つの質問で構成しています。


01-3


変化が定着するかどうかを評価する4つの質問

企業は、一時的な変化が長期的に定着するかどうかを理解するために、これらの4つの質問をすることができます。いずれの場合も、「何をする仕事なのか?」と自問自答する必要があります。(人々はどのような結果や目標を達成しようとしているのか)。このフレームワークを、今日見られる傾向に当てはめてみましょう。

• - 状況:在宅勤務(新しい状況)により、人々は同僚や顧客と交流するためにZoomやMiroのようなツールを採用せざるを得なくなった。最初は新しいツールを学ぶことに消極的な人もいるかもしれませんが、いったん恐怖心を克服すると、ツールが非常に効果的であることに気付き、出張の必要性を減らすことができるようになります。

• - 障壁。人々は感染症に感染するリスクがあるため、パンデミック中は病院を訪れることを避ける必要がありますが、それでも医療上のニーズはあります。そのため、医療従事者と交流し、診断を受け、治療を受けるために遠隔医療を利用するようになりました。遠隔医療は効率的で効果的な解決策であることが判明しており、長期的な活躍が期待できます。

• - 顧客は品質を再定義する。パンデミックの影響で、顧客は優先順位や嗜好を再考するようになりました。非接触型(ICカードや携帯電話を使った)決済は以前から存在していましたが、汚染される可能性のある現金を避けることが重要だと顧客が感じ、普及が進んでいます。英国では、支払い方法として現金を受け付けない店舗も出てきています。今や顧客はこの方法で支払うことに慣れてきている。

• - 新しいソリューションの方が良いのでしょうか?混乱の時に良い解決策が出てこなければ、人々は古いやり方に逆戻りしてしまいます。アンソニー氏は、オンライン教育が高学年の学習者には満足に機能するようだが、低学年の子供たちはそれに苦戦していることを発見しました。より良い解決策が出てこない限り、小学校の教育は教室ベースの学習アプローチに戻るだろうとアンソニー氏は予想しています。



mct's view
このフレームワークを効果的に適用するためには、顧客に対する深い洞察力が不可欠です。あなたの顧客が達成しようとしているタスクよりも多くを知る必要があります。なぜそのタスクを達成しようとしているのか、つまり顧客が求めている全体的な結果は何なのかを知る必要があります。また、顧客が何を価値あるものと考えているのか、その理由についての深い知識も必要です。これらは、状況の変化を顧客の視点で捉え、長期的に顧客のロイヤリティを獲得するためにはどのようなソリューションを提供しなければならないかを理解するための本質的な洞察力です。

mct’s recommendations
顧客についての深い洞察は、エスノグラフィー調査のアプローチ、つまり顧客を観察し、話を聞くことから得られます。エスノグラフィーを利用する企業は、顧客の「やるべき仕事」、つまり達成しようとしている目標をすでに十分に理解しているはずです。基本的には、パンデミックが発生したからといって、これらの目標が大きく変わることはありません。しかし、顧客が目標を達成するために通過する旅路は大きく変わるかもしれません。すでに顧客の動機を叙述するペルソナやカスタマージャーニーマップがある場合は、それらを見直し、「状況、障壁、顧客の品質に対する視点、利用可能なソリューションで何が変わったのか」と問いかける時です。洞察を見直し、いくつかの仮説を立てた後、いくつかのリモートカスタマーインタビューを実施することで、既存のアイデアを試行することができます。




2)アレックス・オスターワルドとイヴ・ピグヌール
アレックス・オスターワルドは、ビジネスモデルキャンバスの発明者で「Business Model Generation」の執筆者であります、イヴ・ピヌールは、コンピューター科学者でベルギーのローザンヌ大学の教授をしています。イヴはアレックスの博士号のスーパーバイザーでした。アレックスとイヴは、新著「Building The Invincible Company|新ビジネスモデルと改善の管理で、イノベーションリスクを体系的に処理する方法」を共著で出版しました。

002

コロナウイルスによって引き起こされた前例のない混乱により、経営状態の良い企業であっても、今は脆弱性を感じています。パンデミックが多くのビジネス基盤を覆してしまったため、パンデミックに屈していない企業のアイデアは、今注目を集めています。

実際には、「無敵な企業」は存在しませんが、アレックス・オストワルダーとイヴ・ピグヌールは、企業が刷新するためには、逆境に対する回復力と機敏さを発揮できるように自らをポジショニングしていく必要があると言います。


003

刷新可能な企業でいるためには、2つの相反するポートフォリオ(活動の流れ)を管理する必要があります。1つ目は「Explore」です。新しいビジネスの革新そして開発に関連する活動。2つ目は「Exploit」です。より大きい収入および利益を達成するために既存のプロダクトおよびサービスを最適化に関連する活動です。

企業は「Explore」モードと「Exploit」モードを同時に運用していく必要があります。

Exploreのポートフォリオでは、新しいビジネスモデルを探索します。
どのようなイノベーションが成功するかは、実際にやってみないとわからないため、このポートフォリオには不確実性が多く含まれています。企業は積極的に実験を行い、成功するビジネスモデルを見つけるために、何度も失敗を許容しなければなりません。

そのため、安価かつ迅速で優れたソリューションに向けて反復する方法を見つけなければなりません。企業は失敗をプロセスの一部として歓迎しつつ、失敗にかかるコストを削減をしていく事も重要です。


Exploitのポートフォリオでは、既存のビジネスラインを継続的に拡大し、改善していきます。これらのビジネスは既に存在しているため、不確実性が非常に少ないです。成功は、利益や収益成長などの従来のKPIで測定することができます。

既存の事業を評価する際には、各事業の収益性(収益性、成長スピードなど)と、市場の変化や競争によるリスクを明確に理解する必要があります。これらを理解することで、企業はある事業のラインを買収、改善、または売却するかどうかを決定することができます。

イヴ・ピニョン氏は、ネスレのビジネスラインとしてネスプレッソを例に挙げています。
カプセルベースのコーヒーマシンのアイデアは、Exploreモードから成功ビジネスへと発展したと言えます。現在、ネスレはExploitモードに入っており着実に利益を伸ばしています。
ExploreとExploitを明確に区別しているもう一つの企業は、中国の金融サービスグループであるPing Anです。PingAnでは、ジェシカ・タン(Chief Entrepreneur)がExploreのポートフォリオを統括し、同社のCEOであるピーター・マーは、確立されたビジネスラインの最適化を担当しています。


005

mct’s view
コロナウイルスの流行は、危機に対処するために中国とインドで倹約的イノベーションがどのように適用されているかを観察する機会を与えてくれました。


アリババは中国杭州市政府と協力して、個人の "コロナリスク "を追跡・評価するためのヘルスコードを開発しました。このアプリは、プライバシーと引き換えに、数百万人の人々がわずか2週間後にロックダウンを解除することができました。このアプリを最初に起動したときには欠陥があったようですが、次第に信頼性が上がっていきました。このアプリが2月7日に1つの地区でローンチされた後、1つの地区で人を囲い込むという目標をすぐに達成しました。非常に早いスピードで 中国全土に広く普及させるために 、このアプリは 反復を重ねるごとに信頼性が増していきました

インドでは、検疫から漏れる人を避けるために、マハラシュトラ州とカルナタカ州は、空港到着時に人々の手にスタンプを押し始めました。スタンプには、自宅の検疫のためのその人の制限時間が表示され、「仲間の市民を守ることを誇りに思う」と書かれています。

これらのソリューションは完璧でもエレガントでもありませんが、地域社会がリスク下にある人々を追跡し、他の市民や企業を仕事に復帰させることを可能にしました。日本の大企業は失敗を避ける傾向があります。多くの組織は、「Explore」モードで仕事をすることに苦労しています。大胆な実験を許容せずに、新しいビジネスベンチャーに確実性を要求しています。例えば、全く新しいビジネスモデルでは知り得ない収益性をKPIで測ろうとします。

イヴ・ピニョンが言うように、敗者に投資せずに「勝者を選ぶ」ことはできません。失敗の価値を理解している企業は、失敗に投資することを恐れません。各プロジェクトから学び、成功と失敗の比率を向上させる事にフォーカスしています。



mct’s recommendation
コ・クリエーションの様な人間中心デザインのアプローチは、失敗における投資に適しています。
顧客や社内関係者を巻き込みアイデアを練り上げることで、顧客のニーズを満たすソリューション開発を可能にします。さらに、そのアイデアを市場で製品を発売するよりもリスクの少ない管理された環境の中で、トライ&エラー実験にかけることができます。
このようなアプローチによって、イノベーションの初期段階で失敗が確実に起こりやすくなり、結果として、コ・クリエーション、プロトタイピング、精錬、試行を含む反復的なアプローチをとることは、企業は比較的少ないリスクで多くのアイデアを迅速に試行することにつながるでしょう。



■過去の記事はこちらから
 ・Business Management Virtual Summits vol.1
 http://media.mctinc.jp/blog/business-management-virtual-summits_01
 ・Business Management Virtual Summits vol.2
 http://media.mctinc.jp/blog/business-management-virtual-summits_02


→ 最新のイベントやホームページでは紹介していない役立つ情報をお届けしています。
メールマガジンの登録は こちら!

Jonathan Browne株式会社mct 執行役員/コンサルタント

Search検索

Categoryカテゴリー

過去のExperience Magazine

  • 米国マーケティング最新事情 / 瀧口範子
  • デザインテクノロジーの最前線 / 桐山孝司
  • 「本能」から人間を読み解く / 佐藤武史
  • 注目のクリエーターズボイス