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10 03, 2017 07:55 mct INSIGHT#01 AIへの期待と不安

 AIへの期待と不安.png

第1回のアンケートの回答へのご協力ありがとうございました。

今回はテーマは「AIの未来」!!

最近よく聞く、このAIについて
みなさんに大きく2つのことを質問しました。

Q1.AIに対するご自身の気持ちを教えてください。

こちらはFACEという顔の表情で答える仕組みを用いてアンケートをとりました。
100段階の顔の表情で、対象に対するイメージを探ることが出来るので、
より細かなニュアンスについて知ることが出来ます。

今回はAIという言葉ともう一つの言葉を掛け合わせていって、
みなさんのAiというものに対しての感情の機微を探りました。

Face顔の表情

「AIそのものに対して」
「AI×買い物」
「 AI×医療 」
「 AI×仕事 」
「 AI× 幸せ」

の計5項目に関して

アンケートの結果はこのようになりました。

アンケート結果

AIの発展によって仕事が奪われるなどの話題も世間を賑わせていましたが、
全て50点を超える結果となり、
全体的に良いイメージがあることが伺えます。

特に「AI×医療」に関して期待がある一方で、
「AI×幸せ」はやや点数が伸び悩む結果となりました。

ヒストグラムで点数の分布を見ると以下のようになりました。

グラフ
「AI×仕事」で満点をつけた人が全て20代というのは面白いですね。
次に、

Q2.”パートナーとしてのAI”でイメージする画像を選んでください。

こちらは、CARDという画像を選択するタイプで
みなさんのAIに対するイメージについて探っています。

「従順度」「賢さ」の2軸で4タイプの画像を
事前に集めていました。


アンケートの結果、人気があったのは・・・

画像のマッピング

1位執事、2位人型ロボット、3位ドクター と、
「賢いかつ従順グループ」の画像でした。
 
フリーアンサーを見ても「ベストな選択を」「提案」「頼れる」「忠実」など、
自分より賢いけれどもあくまで自分自身が中心で
サポートしてくれるイメージを期待していることがわかります。
 
ちなみに次に人気のグループは左上の
「ぬけてる可愛らしさがあるかつ従順グループ」の画像でした。
 
2つの質問、
どちらの結果からもAIに対する期待の高さが伺い知れましたけれども、
実際AIを使った機能やサービスを提供していく上で
どういったことに注意していけば良いのでしょうか?
 
弊社代表の白根に話を聞いてきました!
_____________________________________________
AI、AI×医療、AI×仕事が笑っているのに比べて、
AI×幸せ、AI×買い物が無表情なのはどうしてでしょうか。

自由回答を読むと、その理由がなんとなく理解できます。

AI×仕事:「嫌な仕事をしなくて済む」=笑顔
AI×医療:「治らない病気が治る」=笑顔
AI×買い物:「買い物が便利になるけど面白くなくなる」=無表情
AI×幸せ:「ピンとこない」=無表情

この解釈からAIを使った製品やサービスについて考えると、
以下のことがいえそうです。

機能のはっきりしているAIは理解されやすい
機能訴求には限界がある(すごい笑顔にはならない)
AIを使った機能が、逆に楽しさ(情緒的価値)を低下させてしまうことがある
AIからは幸せといった上位レベルの情緒的価値が想起されにくい

一方、画像を使った質問では、
「賢い/従順グループ」の画像が最も選ばれ、
その次に 「可愛らしい/従順グループ」の画像が選ばれました。
 
「AI×幸せ」の質問では
AIと情緒的価値のつながりがピンとこなかったようですが、
画像を使った質問では、
多くの人が心のどこかでAIに「可愛らしい」「従順」
といった情緒的価値を求めていることがよくわかります。

選ばれた画像からAIを使った製品やサービスについて考えると、
以下のことがいえそうです。

とても高度な機能を持つ製品・サービスを期待している
可愛らしい/従順であれば機能が乏しい製品・サービスも受け入れてもらえる
いくら機能が高度でも可愛らしくない/従順でない製品・サービスは受け入れてもらえない

これらの解釈には共通するポイントがありそうです。

ZMETのフレームワークを使って俯瞰してみると、
そこに「コントロール」というディープメタファーが浮かび上がってきます。
一言でいえば、消費者はコントロール感が得られる
製品・サービスを求めている、ということになります。

「コントロール」というディープメタファーを使って、
AIを使った製品・サービスのポイントをいくつかあげてみます。

  • 顧客の期待と実際に提供できる機能とのギャップが生まれないように適切にコミュニケートする
  • 提供する製品・サービスの機能を高めることで、逆に利用者のコントロール感や自律性を削がないようにする
  • 製品・サービスを利用している時、利用者自身が有能で自信に満ちていると感じられるようにする
  • 製品・サービスをを利用している時、利用者が「自分がその世界の中心にいる」と感じられるようにする


「コントロール」だけでなく、情緒的価値を高める
「コネクション」「リソース」「ナーチャリング」
といったディープメタファーの活用を考える
いかがでしょうか。

少々強引な考察でしたが、
何か少しでもヒントを得ていただければ幸いです。

講師説明
 
〜お願い〜
mctINSIGHTでは、
月に1回アプリを用いてアンケートを配信しています。
結果は、分析したのちブログにて配信していきます。
アンケート自体もゲーミフィケーションを用いた面白いものなので、
ぜひご参加ください!!
 
↓↓↓参加はこちらから!
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Keisuke Kawai株式会社mct エクスペリエンスデザイナー

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