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Nov 07, 2017 02:35 mct INSIGHT#02 LGBTから考える多様性

 第2回のアンケートへの回答へのご協力ありがとうございました。
先日弊社で行いましたConvivial Salonでも取り上げました
LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)
をテーマにみなさんにアンケートを通して、
まだまだ聞き慣れない言葉でもあるLGBTへのイメージを探りました。


今回は、大きく2つのことを質問しました。
Q.LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)に該当する方々が
・自分の職場にいる  
・自分の上司である
・同性婚をする
・自分の子供の先生である  
ことに対して
「自分はOKNGか」また「他者はOKと思っているか、NGと思っているか」お答えください。

”プール”というツールを用いて、2軸上にマッピングする形で回答していただきました。
今回のアンケートのポイントとしては、「自分にとって」「他者にとって」と分けて聞いたことです。
実際、結果はそれによって大きなギャップがあらわになりました。

アンケートの結果はこのようになりました。

01.png

マップした位置を「−10点〜+10点」で数値に換算しているので、
全ての項目に関してほぼポジティブ、受け入れているという結果でした。
ただ、「職場にいる」「上司である」「子供の先生である」の順に、
受け入れ具合は下がっています。
「LGBTの方が子供の先生である」の点数が低かった理由を見てみると、
もちろん能力とLGBTであることは無関係だとしつつも、先生がLGBTの方になることで
多感な時期の子供にはどういう影響があるのか、
自分のこと以上に過敏になってしまうというものが多かったです。

02.png

上記のように男性、女性の結果を分けてみると
上司にLGBTの方がいても許容度が高いのが女性で、
同性婚には男性の方が抵抗感が高いなど、
男女差も出ていることが見て取ることが出来ます。

また、今回のアンケートのポイントは、
「自分にとって」「他者にとって」と分けて聞いたことでした。
「他者にとってOKNGか」の回答にはどんな気持ちが潜んでいるのでしょうか

一つは、素直に
” 世の中一般の人の認識ではこうでないか”という意味で回答しているかと思います。
(ニュースなどで見聞きする情報から考えられる範囲で)
しかし、「他人は」と主語を変えることで、
自分が主語の時に語れなかった本音や、
その人の心の深層に根強く残る常識が
滲み出している部分もあるのではないでしょうか。

次の質問では、こんなことを聞いてみました。
Q.今までに「勝手に自分にラベルを貼られたこと」
マイノリティーであることで差別を受けた」経験はありますか
その時の気持ちを教えてください
結果はこのようになりました。
03_2.png

明らかに差別というものは、大人になってから良識のある人はしないでしょう。
しかし、自分が気づいていないバイアスによって、
知らずしらずのうちに相手を傷つけていることも多々あるように思いました。

LGBTに限らず、人からラベルを貼られたり、差別された経験はあるものです。
現代では、人種の壁も超えて、いろんな価値観のある人たちと交流できる激動の時代です。
自分の悪意のない当たり前が、了見が狭いために相手を傷つけることになっていないか
今一度考えてみたいものです。

LGBTへのアンケートを通して
みなさん一人一人のマイノリティに対するイメージを探ってまいりましたが、
実際にLGBTやそうしたマイノリティに関しての啓蒙や企業研修をされている
株式会社Letibee代表の榎本さんにお話を伺って来ました。
________________________________

mctさんによる興味深い調査でした。
あえて自分ではどうか、他の人ならどうかと分けて考えることで、
その間にあるギャップに気づいた人もいたのではないでしょうか。

社会に一定数のセクシャルマイノリティが
存在しているということが浸透してきているのは、
行政や企業の取り組みがメディアに注目され
露出されるようになったことに影響されていると思います。

ただOKと答えた人にも、NGと答えた人にも関係なく、
セクシャルマイノリティの人たちはいます。
それは社会の風潮がどうであろうと過去もこの先も
本質的に変わるものではないということではありません。

こういった調査をきっかけに、自分が当たり前、
そうあるべきだと思っている事柄はどういった考え方をもとに導かれていて、
なぜその考え方を持っているのか、そう紐解いていくと
自分でも気づかない意外な偏見に気づけるかもしれません。

04_02.png

榎本さんありがとうございました!
長い間、LGBTの方に関して話題に上がることもタブーとされていた過去がありますので、
簡単には”社会の風潮、雰囲気”は変わらないかもしれません。
あえて、なぜLGBTの方だけ注目されないといけないのかと、
憤っている当事者の方もいらっしゃるでしょう。

でも、この過渡期の”なんとなく、LGBTであることはそんなに問題があることではないのでは”
といったその”なんとなく”がもっと表に出てくることで、議論が活発になり、
誰しもが当たり前に持っている差として認知が広まれば
社会の風潮も変わり、もっとお互いに認められる
優しい世の中になるのではないでしょうか?

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Keisuke Kawai株式会社mct エクスペリエンスデザイナー

Oct 19, 2017 09:56 「類似点」にこそ鍵がある

こんにちは、mctの増田です。
ZMETを提唱するOZAのジェラルド・ザルトマン教授は、著書『心脳マーケティング』の中で次のように述べています。

“マーケット・セグメンテーションの高度化が進み、マネジャーは消費者間の深層レベルにおける類似点ではなく、表層レベルに見られる相違点に焦点をあてるようになってしまった。
もちろん、消費者はそれぞれ似通う点と異なる点を両方併せ持つが、類似点にこそ、消費者の思考を理解し、購買行動に影響を与える鍵がある。”(『心脳マーケティング』P169より引用)

「類似点にこそ鍵がある」という言葉は、シンプルながら非常に示唆に富むものですね。
しかし一方で、こんな疑問も湧いてきます。
「類似点を追うと、万人受けに陥り、結局、誰の心も揺さぶらないのではないか…?」
上記のリスクを避けるためには、表面的な類似点の先にあるもの、ザルトマン教授の言葉を借りるならば「深層レベルにおける類似点」に目を向ける必要があります。

一例を挙げましょう。
唐突ですが、以下の言葉の羅列をながめてみてください。

浮かぶ/気分が上がる/天国/上昇気流に乗る/起業
沈む/気分が落ち込む/地獄/下降線をたどる/倒産

仮にこの記事を読んだ方が100名いたとして、100名全員が上のグループの言葉からは「良いイメージ」を、下のグループからは「悪いイメージ」を読み取ったと断言します。
「そりゃそういう意味の言葉なんだから当たり前だろ」と突っ込まれてしまいそうですが、次の問いを考えてみてください。
「では、そもそも、“上”=“良”で、“下”=“悪”と感じる理由は何か?」
人はなぜ、例外なくこのように認識するのでしょうか。
我々は「上下」の概念を日々あまりにも無意識に用いているため、理由を即答できる人は少ないかもしれません。
この根本的な問いに対し、ザルトマン教授は実に鮮やかな解釈で答えます。

“重力の法則はすべてを支配する。上に行くということは下に行くことよりも難しい。よって、上に上がるという概念は、成果や卓越さを表す。上に上がるということから連想されるイメージ、たとえば飛んでいる鳥、放たれた矢、星、山、成長する木、塔などは、我々が到達したいと考えているもの、簡単に言えば、何かよいものを表している。下というのはその反対を表す。”(『心脳マーケティング』P253-254より引用)

言われてみるとなぜ気づかなかったのか、というぐらいシンプルなことですが、我々の世界には「重力」が存在します。
そして地球上で暮らす限り、この法則から逃れている人は存在しません。
blog3.png
以前、あるサイエンスライターの方にインタビューをしたのですが、「この先、どれだけテクノロジーが進化しようと、人間が地上で感じる“G(重力)”の身体的感覚だけはなくならないだろう」というようなことを仰っていました。
理屈を越えた「身体的な認知」を通して得られる感覚は、私たちに共通して備わる強烈な「類似点」であり、これをビジネスに使わない手はないでしょう。

ただし、その取り扱いには注意が必要です。
普遍的な類似点は、意識の表面ではなく、無意識下で感じている性質のものです。そのためストレートに「“上”は素晴らしい」というメッセージを伝えても、心にまでは届きません。むしろ「当たり前でしょ?」と反発すら招いてしまいます。
普遍性をうまく活用するには、左脳(ロジカル)よりも、右脳(エモーショナル)に訴えかけるほうが得策でしょう。

個人的に素晴らしいなと感じている事例は、サッポロビールの『大人エレベーター』の広告です。CMでは、俳優の妻夫木聡が「階上」に向かう「エレベーター」に乗って「年上」の人に会いに行きます。(まれに年下のケースもありますが)
出会った大人たちは皆活き活きとしていて、「年齢が上がる」ことへの憧憬を感じずにはいられません。

さらに『丸くなるな、星になれ』というコピーも秀逸です。
「星」は「ブランドロゴ」と「個性」を象徴しているようですが、同時に「“上”=“良”」という普遍性を巧みに表現したメタファーでもあるように私には思えます。

ちなみに、こちらの広告が始まったのは、2010年の1月。表現の入れ替わりの激しいCMの世界において、実に7年以上も同じスタイルを持続させ、かつマンネリにもなっていないというのは驚異的なことではないでしょうか。
これだけ長く愛される理由の一つは、時代が移っても変化しない、絶対的な普遍性に焦点を当てているからこそであると言えるでしょう。「普遍的な類似点」をビジネスに取り入れる最大のメリットは、まさにこの「長く愛される」点にあります。

ザルトマン教授はこうした深層レベルの類似点を『ディープメタファー』と呼んでおり、本記事で取り上げた「上下」の概念に関するものは、『方向性(Orientation』という名前で定義されています。
ディープメタファーは、人間が世界を認識する際の最も根本にある共通の思考の枠組みであり、全部で26個存在します。残りの25個に興味がある方は、ぜひお問い合わせください。

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Nobuo Masuda株式会社mct エスノグラファー/エクスペリエンスデザイナー

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Oct 03, 2017 07:55 mct INSIGHT#01 AIへの期待と不安

 AIへの期待と不安.png

第1回のアンケートの回答へのご協力ありがとうございました。

今回はテーマは「AIの未来」!!

最近よく聞く、このAIについて
みなさんに大きく2つのことを質問しました。

Q1.AIに対するご自身の気持ちを教えてください。

こちらはFACEという顔の表情で答える仕組みを用いてアンケートをとりました。
100段階の顔の表情で、対象に対するイメージを探ることが出来るので、
より細かなニュアンスについて知ることが出来ます。

今回はAIという言葉ともう一つの言葉を掛け合わせていって、
みなさんのAiというものに対しての感情の機微を探りました。

Face顔の表情

「AIそのものに対して」
「AI×買い物」
「 AI×医療 」
「 AI×仕事 」
「 AI× 幸せ」

の計5項目に関して

アンケートの結果はこのようになりました。

アンケート結果

AIの発展によって仕事が奪われるなどの話題も世間を賑わせていましたが、
全て50点を超える結果となり、
全体的に良いイメージがあることが伺えます。

特に「AI×医療」に関して期待がある一方で、
「AI×幸せ」はやや点数が伸び悩む結果となりました。

ヒストグラムで点数の分布を見ると以下のようになりました。

グラフ
「AI×仕事」で満点をつけた人が全て20代というのは面白いですね。
次に、

Q2.”パートナーとしてのAI”でイメージする画像を選んでください。

こちらは、CARDという画像を選択するタイプで
みなさんのAIに対するイメージについて探っています。

「従順度」「賢さ」の2軸で4タイプの画像を
事前に集めていました。


アンケートの結果、人気があったのは・・・

画像のマッピング

1位執事、2位人型ロボット、3位ドクター と、
「賢いかつ従順グループ」の画像でした。
 
フリーアンサーを見ても「ベストな選択を」「提案」「頼れる」「忠実」など、
自分より賢いけれどもあくまで自分自身が中心で
サポートしてくれるイメージを期待していることがわかります。
 
ちなみに次に人気のグループは左上の
「ぬけてる可愛らしさがあるかつ従順グループ」の画像でした。
 
2つの質問、
どちらの結果からもAIに対する期待の高さが伺い知れましたけれども、
実際AIを使った機能やサービスを提供していく上で
どういったことに注意していけば良いのでしょうか?
 
弊社代表の白根に話を聞いてきました!
_____________________________________________
AI、AI×医療、AI×仕事が笑っているのに比べて、
AI×幸せ、AI×買い物が無表情なのはどうしてでしょうか。

自由回答を読むと、その理由がなんとなく理解できます。

AI×仕事:「嫌な仕事をしなくて済む」=笑顔
AI×医療:「治らない病気が治る」=笑顔
AI×買い物:「買い物が便利になるけど面白くなくなる」=無表情
AI×幸せ:「ピンとこない」=無表情

この解釈からAIを使った製品やサービスについて考えると、
以下のことがいえそうです。

機能のはっきりしているAIは理解されやすい
機能訴求には限界がある(すごい笑顔にはならない)
AIを使った機能が、逆に楽しさ(情緒的価値)を低下させてしまうことがある
AIからは幸せといった上位レベルの情緒的価値が想起されにくい

一方、画像を使った質問では、
「賢い/従順グループ」の画像が最も選ばれ、
その次に 「可愛らしい/従順グループ」の画像が選ばれました。
 
「AI×幸せ」の質問では
AIと情緒的価値のつながりがピンとこなかったようですが、
画像を使った質問では、
多くの人が心のどこかでAIに「可愛らしい」「従順」
といった情緒的価値を求めていることがよくわかります。

選ばれた画像からAIを使った製品やサービスについて考えると、
以下のことがいえそうです。

とても高度な機能を持つ製品・サービスを期待している
可愛らしい/従順であれば機能が乏しい製品・サービスも受け入れてもらえる
いくら機能が高度でも可愛らしくない/従順でない製品・サービスは受け入れてもらえない

これらの解釈には共通するポイントがありそうです。

ZMETのフレームワークを使って俯瞰してみると、
そこに「コントロール」というディープメタファーが浮かび上がってきます。
一言でいえば、消費者はコントロール感が得られる
製品・サービスを求めている、ということになります。

「コントロール」というディープメタファーを使って、
AIを使った製品・サービスのポイントをいくつかあげてみます。

  • 顧客の期待と実際に提供できる機能とのギャップが生まれないように適切にコミュニケートする
  • 提供する製品・サービスの機能を高めることで、逆に利用者のコントロール感や自律性を削がないようにする
  • 製品・サービスを利用している時、利用者自身が有能で自信に満ちていると感じられるようにする
  • 製品・サービスをを利用している時、利用者が「自分がその世界の中心にいる」と感じられるようにする


「コントロール」だけでなく、情緒的価値を高める
「コネクション」「リソース」「ナーチャリング」
といったディープメタファーの活用を考える
いかがでしょうか。

少々強引な考察でしたが、
何か少しでもヒントを得ていただければ幸いです。

講師説明
 
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Keisuke Kawai株式会社mct エクスペリエンスデザイナー

Aug 30, 2017 08:52 刑事ドラマと“インサイト”

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こんにちは、mctデザインインサイトユニットの程野(ほどの)です。
私はドラマを観るのが3度の飯よりも好きで、録画した10数本のドラマをマラソン上映会のように消化するのが土日のルーティンワークなのですが、中でも特に刑事ドラマが大好物です。

その刑事ドラマによくあるパターンとして(皆さんも一度はご覧になったことがあるかと思いますが)、どうやっても「真相にたどり着けない脇役刑事たち」と絶対に「真相にたどり着く主人公刑事」の対比で構成されるストーリー、というのがあります。では「真相にたどり着けない刑事」と「真相にたどり着ける刑事」とでは何が違うのでしょうか。

たとえば、以下のようなやりとりがあったとします。
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脇役A「殺しかぁ、こりゃひどいもんだなぁ」
脇役B「あ、ご苦労様です。部屋が荒らされてないところをみるとどうやら物盗りじゃなくて怨恨の可能性が高いですね」
脇役A「そうだな、しかも着衣にも乱れがないし、抵抗の後もないってことは顔見知りの犯行だろうなぁ」
脇役B「前に手掛けたヤマとよく似てますし、被害者とトラブルがあった者をあたればすぐに解決できそうですね」
脇役A「スピーディーな解決は捜査一課長へのアピールになるな。まさに一石二鳥だ、ふふ」
主人公「被害者の着衣ですが、確かに乱れがないんですが、全く乱れがないのが逆に気になりますねぇ」
脇役B「うわ、何だよ!また出やがったか。下らんこと気にしてないでさっさと聞き込みに行けよ!」
主人公「しかも、この部屋着、上下のコーディネートが不自然なんですよねぇ」
脇役A「部屋着なんだからコーディネートもくそもねぇだろ!」
主人公「でも、被害者の写真や服や装飾品などを見ていると、相当身なりには気を遣う人のようですし、部屋着だけ無頓着ということはないと思うんですけどねぇ」
脇役A「何が言いたいんだよ!」
主人公「おそらく、顔見知りの犯行に見せかけている、ということではないかと思うんですがねぇ」
脇役B「何だと!お前、俺たちをバカにしてんのか!」
主人公「あとこのテーブルのコーヒーカップ。いかにも客人といっしょに飲んでいたかのように置かれていますが、おそらくこの人は右利きなのに持ち手が逆なんですよ」
脇役A「な、何だって?」
主人公「しかもこれ、2つとも来客用のカップなんですよね。ほら、いつもこの方が飲んでいるカップは“これ”じゃないでしょうか。このあたり黒ずんでますしね。これはどうみても犯人の偽装工作ではないかと思うんですけどねぇ。どう思われますか?」
脇役A・B「・・・・・」
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とまあ、どこかで観たような聞いたようなやり取りですが、ここで彼らの会話を整理してみましょう。

脇役刑事A・Bは、
◎目の前の事実を表面的にとらえて、すぐに結論づけている
◎過去の経験を重視し、そのパターンにとらわれている
◎自分たちの思い描いたストーリー(思惑)にそって解釈をしている
◎組織の都合を優先している

主人公刑事は、
◎事実だけにとらわれず、かつ結論はすぐに出そうとしていない
◎過去の経験にとらわれることなく、いまそこで起きていることに目を向けている
◎犯人や被害者の気持ちや行動を理解し、そこから解釈しようとしている
◎組織の都合は考えていない

つまり、脇役刑事A・Bは「事件そのものを自分たち警察が想定している範囲内で解決しようとしている」が、主人公刑事は「事実だけではなく犯人や被害者にも焦点をあてて、本当にそこで起こったことを探求する中で事件を解決しようとしている」ということが言えると思います。こうして双方の行動や考えを比較してみると、なぜ脇役刑事たちが真相にたどり着けないのか、主人公刑事はなぜ真相にたどり着けるのかがわかる気がしますね。

そしてこれはまさに、一般的なインサイトとmctのインサイトの違いに似ています。
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(一般的なインサイト)
データ(現実の断片)を、そのまままとめた「情報」であったり、既知の視点から得られた「知識」の域にとどめている
 ⇒脇役刑事たち:部屋や衣服が荒らされていないのは顔見知りの犯行だから。過去にも同じような事件があった。
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(mctのインサイト)
メソッドを使ってこれまでとは違う視点で現実(データや「情報」、「知識」)をリフレームして理解する
 ⇒主人公刑事:部屋や衣服が荒らされていない事件現場(現実)から、犯人の思惑や被害者の生活(メソッド)などを通して
  新たな解釈を導き出した。
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このように、私たちmctのインサイト調査では、さまざまな現実理解の方法を組み合わせて、未来へのインパクトを持った優れた“インサイト”を導出します。

さあ、今こそ私たちといっしょに、華麗に真相にたどり着く主人公刑事になるチャンスです。ぜひmctのインサイト調査をお試しください。

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Koji Hodono株式会社mct エクスペリエンスデザイナー/エスノグラファー

Aug 09, 2017 02:59 ガウスの描いたイメージ

こんにちは、mctの増田です。

学生時代、算数や数学の授業が嫌いでしたが、たまに先生が話してくれる偉大な数学者たちのエピソードは好きでした。中でも鮮明に覚えているのが、ガウスの逸話です。

Wikipediaで端的にまとめられていたので、以下に引用してみます。

子供の頃から彼は神童ぶりを発揮し、逸話として、小学校での話が残っている。ある時、1 から 100 までの数字すべてを足すように課題を出された。それを彼は、1 + 100 = 101, 2 + 99 = 101, …, 50 + 51 = 101 となるので答えは 101 × 50 = 5050 だ、と即座に解答して教師を驚かせた。

有名な話なので、ご存知だった方も多いかもしれませんね。ちなみにこちらのエピソード、ガウスの天才ぶりをさらに彩る小トリビアがいくつか存在します。

 ・これはガウスがわずか10歳のころの話である

 ・出題した教師はしばらく休憩できると思っていたが、ガウスのあまりの即答ぶりに、椅子にも座れなかった

 ・後世に伝わっていく過程で“100”というわかりやすい数字になったが、実際の問いは「81,297に始まり、198ずつ増えていく100個の和を求めよ」という、もっとずっと難易度の高いものだった

・・・などなど。

21世紀を生きる私たちにとって、18世紀のドイツの教室で何があったのか、そのディテールまで確かめる術はありませんが、あれこれ勝手に想像するのは楽しいものです。

私が(勝手に)思うに、周囲の同級生たちが皆必死になって手を動かす中、一人ガウスだけが、静かに瞑想していたのではないでしょうか。そして、「1から100までの全ての数字の和」という概念を、無機質な“数”としてではなく、もっと活き活きとした、有機的な“イメージ”として思考したのではないか……?

もしそうであるならば、ガウスの脳内には、おそらくこんな映像が広がっていたはずです。

ガウス少年.png

①「1から100までの数字」を階段状のブロックのようなイメージに置き換える

②左右対称の同じ図形を合体させ、長方形を作ったうえで面積を求め、最後に1/2にする

この時のガウスの発想が、のちの等差数列の公式の基になっていることを考えると、あながち的外れな妄想でもない気がします。

細かな部分の真偽はさておき、この「ビジュアル化して思考を飛躍させる」発想は、現代の我々にとっても示唆に富む、かなりパワフルな視点ではないでしょうか。そして幸いなことに、このスキルは、天才にのみ許された特殊能力ではありません。

mctが得意とする“ZMET”は、まさにこの「”抽象概念をイメージで理解しようとする”人間の本能的な力」を、最大限活用する調査メソッドです。

ZMETの最初のステップは、インタビュー本番の約1週間前。以下のような“宿題”を、対象者に依頼するところから始まります。

“○○に対するお考えやお気持ちを表す画像を、4~5枚ご用意ください。”

○○の中には、その時々に応じたテーマが入ります。過去に「健康管理」「シンプル」「プレミアム」など、様々なテーマをZMETで取り扱いましたが、これらの抽象概念が、鮮やかにビジュアライズされていく過程は、まるでガウスの頭の中を覗き見るようで、毎回非常にエキサイティングです。

みなさんが抱えているビジネス上の課題も、ZMETで解き明かしてみませんか?

ごく普通の人が持つ深遠なスキルに、きっと驚かされますよ。

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