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May 30, 2016 06:41 ロイヤルティ向上に最も影響を与える顧客の"ポジティブ感情"

こんにちは、mctの佐藤です。

先日、510日、Forrester Research社のRyan Hart氏よりmctスタッフがプライベートレクチャーを受けました。テーマは3つ。「カスタマーエクスペリエンスと感情」「未来を記述するカスタマージャーニー」「デザイン思考のこれから」について。本レポートでは、一つ目のテーマを中心にご紹介したいと思います。

カスタマーエクスペリエンス。日本語で言えば顧客経験ということですが、Forrester Research社の考える3大要素、「機能」「使い勝手」「感情」の中で、顧客のロイヤルティを高めるために最も影響度の高いものが「感情」。「感情」面で成功している企業はブランドチェンジされるリスクが1/2、アップセルの確率が5倍、他者にお勧めしてくれる確率が2倍と統計が出ているそうです。レクチャーでは、そのような「感情」面で成功するためのティップスを具体的に教わりました。

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感情を取り扱う上で留意すべきポイントが3つ語られます。

 A:ポジティブな経験より、ネガティブな経験のほうが記憶に残る

 B:記憶に残るのは途中の盛り上がりと、最後の経験のみ

 C:人は、自分の感情を十分に認知・説明できない

 ※AとBは行動経済学系のお話、Cは潜在意識系のお話ですね(佐藤・注)。

 

A(ポジティブな経験より、ネガティブな経験のほうが記憶に残る)ですが、これは、各ステップごとにしっかりとユーザの行動をデザインし、いずれの瞬間にも悪い体験をさせないよう慎重になることが重要と説明されました。特に、顧客の一覧の行動の流れ(=カスタマージャーニー)を顧客の感情も含んだ状態で作成し、施策を考えることが大切。英語では"Emotional Journey"と語られていました。

デルタ航空では欠航の告知メール配布の直後に顧客から電話がかかってきた場合、「ご用件は何ですか?」ではなく、「欠航のお知らせの件でしょうか?」と対応をスタートするようです。同社のアトランタ・オペレーションセンターでは、メカニックスタッフと(空港で取り残された顧客向けの)ホテル予約担当者の席が近く、組織的に顧客へのシームレスな連携対応を実現しているようです。

 

B(記憶に残るのは途中の盛り上がりと、最後の経験のみ)は、悪い経験を経た顧客には、その後に素敵な体験を提供する、という対処法があるようです。上述のデルタ航空では窓側でも通路側でもない"真ん中の席"に特定のクラス以上の顧客が座った場合、翌週の月曜日にお詫びとして同顧客に500ポイント追加進呈するそうです。"Middle Seat Mondays"というプログラム名らしいですが、満足いただけない体験をさせてしまった顧客には最後の最後に良い記憶を残す。

また、スウェーデンでのお話。献血した血液が使用された際、献血した本人に、どのような患者に自分の血が使われたかが連絡されるプログラムもあるようです。この場合も、献血という一連の経験の最後に、ポジティブに心が動かされる経験が配置されている。

 

C(人は、自分の感情を知覚・説明できない)に関しては、mctがよくご提供している絵や写真を使った投影法系インタビュー手法や、広い意味でのニューロマーケティング系の手法が紹介されていました。本人が語れない感情は、少し手の込んだ手段で聞き出す必要があるということ。

 

以上、カスタマーエクスペリエンスにおいて感情面をポジティブに持っていきたい場合、まずはA~Cを押さえることからスタートするということで、非常に分かりやすい整理がなされたと思います。貴社においてもこのような規律あるプロセスを導入し、むやみやたらなアイデア出し・施策立案等を行わない、効率的なプロジェクト進行を図られてはいかがでしょうか。

 

最後に、同日に話があった他のテーマについても簡単にお話します。「未来を記述するカスタマージャーニー」は、現在のカスタマージャーニーを描いてからアイデアを追加し、将来的な理想のカスタマージャーニーを描いていく手法。「デザイン思考のこれから」については、最近1年ほどのデザイン思考のトレンドが語られ、感情を取り扱うテクノロジーの向上による影響などが紹介されていました。

以上、詳しくお知りになりたい方は、どうぞ、mctのほうまでお問い合わせくださいませ。

Takeshi Sato株式会社mct ストラテジスト

【タグ】 Forrester research,

Apr 13, 2015 04:04 "おもてなし"を科学する【カスタマー・エクスペリエンス】紹介セミナー

こんにちは。

先週4月10日(金)に開催された、三菱総合研究所主催の『"おもてなし"を科学する【カスタマー・エクスペリエンス】紹介セミナー』の様子を、プログラムに沿ってお伝えします。


【同志社大学 高井紳二教授による基調講演】
カスタマー・エクスペリエンスの今後の潮流を「社会的認識」、「企業」、「市場」、「ものつくり・イノベーション」の4つのカテゴリーから解説いただきました。"一つの解決策"ではなく"多数の可能性"を尊重するために、どうしてカスタマー・エクスペリエンスが求められているのかを把握することができました。
◆資料は下記アドレスよりダウンロードいただけます。
http://www.personadesign.net/.../2015/03/CX_Shinji%20Takai.pdf

 


【Forrester research Inc. Jonathan Browneさん(JBさん)による特別講演】
講演タイトルは「欧米でのカスタマー・エクスペリエンスの動向-おごれる社も久しからず」。
どのようにしてカスタマー・エクスペリエンスが企業のビジネスに影響をもたらすかを、フォレスター・リサーチ社のCX指標を用いて解説いただきました。

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画像をご覧ください。すべての企業は今「カスタマー・エクスペリエンス・レース」の一位を獲るために奮闘しています。ウサイン・ボルトのように"CXのリーダー"となるためには、常に自分の記録を"更新しつづける"必要があります。「"今の最上級のおもてなし"は"来年の当たり前"」になってしまう時代です。現状に安住せず、常にCXのトップを狙う姿勢を学びました。
◆資料は下記アドレスよりダウンロードいただけます。
http://www.personadesign.net/.../.../03/CX_Jonathan%20Browne.pdf

 

【mct代表・白根、JBさんによるワークショップ】
日々の生活の中でカスタマー・エクスペリエンスはどのように感じられているかを実感できるゲームを行いました。各社のサービスやWEBページ構成について「良い」と感じたら「緑色」、「普通」と感じたら「黄色」、「悪い」と感じたら「赤」の紙をあげるという形式です。

どう考えても「赤」だな...と思ったサービスに対しても、参加者の中には「黄色」をあげている方がいたのが印象的でした。テーマに対するユーザーの習熟度によって評価がまったく変わるため、"企業が勝手に想定する"ユーザー向けのデザインでは上手くいかない状況を垣間見ました。またその逆で、「緑」が多いサービスに対して「黄色」をあげている人も何度か見受けられました。まさにJBさんの講演の「"今の良い"は"明日の普通"に」です。

日々、カスタマー・エクスペリエンスを意識しながら、「この"赤"の体験を"緑"に変えていくには...?」と考えることで、皆様のお仕事に関わるCX改善アイデアのヒントが見つかるかもしれません。

個人的にも「日々の生活や仕事の中で、常に「緑」の体験を作るために、自分を更新していく」という目標を得られた、有意義な一日でした。

Ichiro Tsukada株式会社mct CMO/プロジェクトデザイナー/イノベーションコンサルタント

【タグ】 Forrester research,

Apr 10, 2015 10:15 Customer Experience Index

こんにちは、mctの小幡です。

昨日4月9日(木)、Forrester research Inc.のJonathan Browneさん(通称JBさん)を迎えて、「Customer xperience Index(CXi)」のワークショップ研修を受講しました。

カスタマーエクスペリエンス向上のためのシステム構築~運用が企業にもたらすベネフィットなどについて講義を受けた後、実際に「Customer Experience Index(CXi)」を使ったワークショップを体験します。

「CXi」は「戦略」「顧客理解」「デザイン」「計測」「ガバナンス」「カルチャー」の6つのインデックスから構成されており、カスタマーエクスペリエンスを数値化して、目標管理していくために「何が必要か?何ができるか?」をアセスメントできるツールです。
Forrester researchが、長年クライアントのカスタマーエクスペリエンスを評価してきた実績に基づくノウハウが凝縮されています。

今回は「CXi」の6つのインデックスの中から「デザイン」「計測」をピックアップし、3チームにわかれて自社の顧客経験システムをアセスメント。
短い時間の中で、メンバーでディスカッションしながら改善の機会を発見でき、さまざまな気づきを得られた有益な時間でした。
JBさんの流暢な、ユーモアを交えた日本語でのプレゼンテーションで、あっと言う間の3時間。JBさん、ありがとうございました!

■「CXi」は下記URLからダウンロードできます。
http://outsidein.forrester.com/resources.html

■JBさんのプロフィール
https://www.forrester.com/Jonathan-Browne

ちなみにJBさん、本日4月10日(金)も、三菱総合研究所主催の『"おもてなし"を科学する【カスタマー・エクスペリエンス】紹介セミナー』に登壇されます。
ペルソナ&カスタマーエクスペリエンス学会の理事である同志社大学商学部・高井紳二先生の基調講演、JBさんと弊社代表取締役・白根とのワークショップも実施されます。その模様も、後日お伝えしようと思います。

Tomo Kobata株式会社mct エクスペリエンスデザイナー

【タグ】 Forrester research, CX,

Feb 27, 2015 07:00 カスタマージャーニーエコシステムマップ

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こんにちは、mctの佐藤です。
 
mctでは本日、東京オフィスにフォレスターリサーチ社のRyan Hart氏をお招きして、「カスタマージャーニーエコシステムマップ」という最新の課題解決メソッドをインストールしました。
 
大切なキーワードは「エコシステム(=生態系)」。ビジネスは、お客様を中心としながらも、社内外の様々な人々、システム等、数多くの要素から成り立っています。そして、問題や課題も、さまざまな側面で発生しています。
 
そんな複雑なビジネス界の生態系をいかにシンプルに読み解き、問題解決の手順を見出すか。同手法はそこにフォーカスしたビジネスツールだと言えます。お客様の問題と社内外の問題を同時に見据え、解決していきたい企業ご担当者様にお勧めです。

Takeshi Sato株式会社mct ストラテジスト

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