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Sep 19, 2019 02:53 組織変革に本当に必要なのは「遊びの科学」

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企業の課題は組織やチームへ。

先日、吉本興業の内部騒動が大きな話題になりました。芸能という一般企業とは異なる世界での出来事に見えますが、業界の違いに関わらず様々な世界で働く多くの人たちが『心理的な安全』や『仕事へのやりがいや幸福感』など求めているという点で、現代の人々のライフニーズを象徴する出来事だった気がします。人々にとって仕事は単に報酬を得るための活動ではなくなり、働くことを通じて生きがいや幸福感を手に入れようとする人が増えてきています。

それに伴い、企業における関心事も「事業や戦略」から「組織やチーム」へと移りつつあります。実際、今まさに組織変革に取り組もうとする企業は多いのではないでしょうか。例えば「働き方改革」や「ダイバーシティ」といった活動も個別のトレンドとしてではなく、組織変革の大きなムーブメントの一部として捉えられるようになってきています。またムーンショットと呼ばれる強力なビジョンをつくることで組織変革に取り組む企業も増えています。企業活動において持続的・反復的に新たな製品や事業を創造していくためには、自立した個人が集まった有機的な組織づくりが必要である、ということに多くの企業が気づき始めたのだと思います。

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企業組織や仕事のプロセスに「遊び」の要素を取り入れようとする組織変革アプローチも注目されています。


組織変革を阻む「壁」。

これらのムーブメントが広がりを見せる一方で、新たな課題も生まれています。組織変革の取り組みが一過性のコンセプチュアルな活動に終わり、実際の業務レベルでの変革にまで繋がらないという課題です。多くの場合、組織変革の活動ではカルチャーやマインドセットへのアプローチが中心になり、仕組みやプロセスにまで踏み込めず地に足のつかない宙に浮いた活動になってしまいがちです。特に最近は、playfulやtrustといったより感覚的で概念的なエッセンスが重要とされるようになり、形式的な仕組みやプロセスに落とし込むことがますます難しくなっている気がします。

これらの問題の本質は、人間の意志に頼りすぎていることにあります。組織変革の取り組みとしてビジョンデザインやチームビルディングワークショップなどがしばしば見られるアプローチですが、これらは概念的、理念的な働きかけを通じて人の認識、態度、行動を変容させようとする方法論です。しかし、多くの人にとって認識変容や行動変容の意欲を持続させることは簡単なことではありません。このようなアプローチの多くが定着せずに終わってしまうのは、人の意志に委ねる部分が多すぎるのです。

「遊びの科学」が組織変革を実現する。

このような背景から生まれたのがPlayful Moduleです。Playful Moduleでは、人の意志に働きかけるのではなく、人の意志に影響を与えている環境やツールを使って、無意識的、感情的なアプローチで型としての行動を定着させていきます。そのポイントは、既存のビジネスプロセスをモジュール(部分)に分解し、モジュールの単位で新たなストラクチャー(構造)として再設計しようとするところにあります。組織変革の取り組みを概念的、理念的なアプローチだけに頼らず、科学的かつ構造的なアプローチによって実現していくのです。

mctでは、このPlayful Moduleの開発をプレイフルラーニング研究の第一人者である同志社女子大学の上田信行教授とともに進めてきました。10/9のセミナーでは同志社女子大学の上田信行特任教授と立教大学の舘野泰一特任准教授をゲストにお迎えし、「プレイフルモジュール」のエッセンスを皆様にお伝えしていきます。ぜひこの機会にご参加ください。

イベント情報はこちら
↓↓↓
https://playfulmodule.peatix.com/


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先日のイベント事前打ち合わせでも「遊び」が満載。大盛り上がりの打ち合わせになりました。イベント当日もどんな場になるのか楽しみです。

 

Akihiro Yonemoto株式会社mct エクスペリエンスデザイナー/ストラテジスト

Aug 07, 2019 03:16 Playful Organization

Playful


8月に入り、毎日暑い日が続いていますね。

クーラーのきいた室内から一歩外へ出ると反射的に「あつい…。」と口からこぼれてしまうような気温ですが、同時に花火大会やBBQなどのイベントもたくさんある季節ですので、楽しんで夏を乗り切っていきたいと思っています!

今回からスタートするPlayfulシリーズでは夏の暑さに負けないような、熱いプロジェクトの裏側の様子をお伝えしていきます。

 

実は、先日、同志社女子大学の上田先生とゼミ生の方々にお会いしてきました。

上田先生は同志社女子大学現代子ども学科の特任教授です。教育工学や学習環境デザインを専門としており、「人が夢中になって学ぶ、夢中になって仕事をするPlayfulな環境」について研究・実践を行うワークショップのエキスパートでもあります。

※Playfulとは…人がワクワクしながら物事に夢中になるときというのは、多少の困難にあってもポジティブに乗り越えていこうとするエネルギーにあふれている。そのエネルギーのエンジンになるのがプレイフルである。(上田信行)

 

上田先生とはこれまでにも、コラボレーションしていくつかのお仕事をさせていただいたのですが、このたび、マル秘プロジェクトを立ち上げることとなりました。

 

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いつもゼミ室を訪れるとプレイスマットと美味しいお菓子、雰囲気にあった音楽のある空間が迎えてくれます。こうした細かな気配りやおもてなしがあることで、初めて訪れる人にも安心感とワクワク感が感じられる場所になっています。

 

 

打ち合わせの内容はまだ公開できないのですが…一部、様子をお見せします。

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打ち合わせ当日、話した内容をその場で記録をとり、アウトプットする「スクライビング」もゼミ生が行ってくれました。

スクライビングはグフラフィックレコーディングとも似ていますが、こちらは絵がメインではなく、文字が多くなっています。文字が多い分、目の前で起こっている議論の内容をきちんと構造化し書き取っていく必要があります。PCで議事録をとることもできますが、大きな紙とカラフルなペンを使うことによって書き手それぞれの表現が可能となり、書き手によってひと味もふた味も違うスクライビングが生まれます。会議やミーティングの締めくくりにその場で書き取った内容のおさらいと、ポイントとなる点をフィードバックを行うため、議論に夢中になってしまっていた我々にとって振り返りと新たな気付きを促すツールとなりました。

 

 

約3時間という長時間の打ち合わせが最後に可視化されて自分たちの前に現れるのは圧巻でした。内容がきちんと書き込まれているので、出席できなかったメンバーにも共有しやすいのもメリットです!

 

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スクライビングのような装置が一つあるだけで、企業内で行われている会議の景色はかなり変わっていくのではないでしょうか。主体的に参加、発言をして、参加者自身がワクワクできるような会議を行いたいと思いませんか。そんな時間をつくりたいと考えているチームや組織のお手伝いができるようなプロジェクトを企画中ですので、ぜひお楽しみにお待ち下さい!

 



●直近のイベントのお知らせ
若手人材のための「DMN[U-30]デザイントレーニング・シリーズ」

DMNではこの度、未来のイノベーターを目指す若手人材のためのデザイントレーニング・シリーズを企画いたしました。
「顧客志向」「ペルソナ&ジャーニーマップ」「プロトタイピング」など、毎回テーマを変えて、8月から12月まで全6回の講座をご用意しております。
*1回ずつの個別申し込みも可能です。

初めてデザイン思考の概念に触れる方にとっても分かりやすい基礎的な内容がメインとなっております。
また、講座参加を通じて、同世代のメンバーとのネットワークの輪が広がればと思っておりますので、ぜひ、お気軽にご参加ください!

■申し込みページ
https://ddmn-u30triaining.peatix.com/

俯瞰-1

Saki Watanabe株式会社mct エクスペリエンスデザイナー

Jul 02, 2019 06:41 弱さと失敗に価値を見出す < D D O -発達指向型組織->

dmn Program

「あなたは、自分がどのくらい優れているのかと、
 どのくらい速いペースで学習しているかの、どちらをより心配していますか?」


こう問われたら、少しドキッとしませんか。

これは、世界有数のヘッジファンド「ブリッジウォーター」の創業者であるレイ・ダリオ氏が、
全社員向けの電子メールで実際に送った文面です。
ブリッジウォーターの企業文化では、失敗から学ぶことが職務上の義務と位置付けられており、
様々なツールや慣行を使って、社員が失敗を成長のチャンスに変えることを後押ししています。


例えば、全社員は、問題や失敗を全社向けの「イシュー・ログ」に記すことが義務付けられていて、
自分と他人がどのように失敗の原因を作ったかを記録する。
その内容は、失敗を生み出した個人レベルと組織レベルの根本原因をみんなで解明・内省するための資料として使われます。
ここで大切なのは、失敗を記録すれば賞賛されて報われ、記録しなければ重大な義務違反とみなされるということです。


こうした「失敗から学ぶ」という考え方は、頭では理解できますが、実際にやり切ることはとても難しいですよね。
なぜなら多くの組織において、自分の弱点や失敗を白日の下にさらすということは、
今後の自分の評価やキャリア形成に影響があると感じずにはいられないからです。


書籍『なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか』では、発達心理学の専門家である著者たちの視点から、
どうすれば社員一人ひとりが「自分の弱さを隠す仕事」から解き放たれ、
潜在能力を開花させることができるのか、また、それを可能にする組織の共通点について、その本質に迫っています。


また、人々の能力を育むのに最も適した環境を持ち、
著者たちが「発達指向型組織(DDO=Deliberately Developmental Organization)
と認めた3社の取り組みを具体的な事例として取り上げているのも参考になります。
先ほどご紹介したブリッジウォーターも、その3社のうちの1つです。
ブリッジウォーターではなぜこうした取り組みが可能なのか、またその狙いは何か…、詳しくは、書籍でお楽しみください。
組織開発や個人の能力向上に課題を感じている方、先行事例について学びたい方に、おすすめの1冊です。


なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか――すべての人が自己変革に取り組む「発達指向型組織」をつくる
ロバート キーガン リサ ラスコウ レイヒー
英治出版 (2017-08-09)
売り上げランキング: 4,969




=お知らせ=
早稲田大学大学院 経営管理研究科 樋原伸彦先生をお迎えして、
本書のテーマについて理解を深めるための全3回の講座を開催します。
DDOは日本企業の組織変革に役立つアプローチとなりうるのか、
日本企業に相応しいDDOの導入の仕方はどのようなものなのか、などなど・・・
みなさんとディスカッションできることを楽しみにしています。ぜひふるってご参加ください!


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MN Program
すべての人が自己変革に取り組む組織「DDO-発達指向型組織-」

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□日程:
【Day.1】 7/31(水)17:00-19:00
【Day.2】 8/  7(水) 17:00-19:00
【Day.3】 8/23(金)17:00-19:00

□会場:
(株)大伸社本館B1「chika」東京都渋谷区千駄ヶ谷2-9-9 <Access>
 ※Google Mapなどで住所検索をすると他地点を指し示す場合がございますので
  <Access>より会場までの地図をご参照ください。

□参加費・定員:
15,000円 税別(全3回)/定員20名

□使用書籍:
『なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか――すべての人が自己変革に取り組む「発達指向型組織」をつくる』
著者: ロバート・キーガン、 リサ・ラスコウ・レイヒー、 中土井僚、 池村千秋
※教材書籍については各自で事前にご購読ください。

□講師:
樋原 伸彦 早稲田大学 大学院経営管理研究科 准教授
東京大学教養学部卒業。東京銀行(現三菱東京UFJ 銀行)、世界銀行コンサルタントを経て、2002年にコロンビア大学大学院博士課程修了。PhD(Economics)。2002年からサスカチュワン大学(カナダ)ビジネススクール助教授。2006年から立命館大学経営学部及びテクノロジー・マネージメント研究科准教授。2011年より現職。その間、コロンビア大学ビジネススクール日本経済経営研究所助手等も歴任。

□問い合わせ:
info@ddmn.jp(DMN運営事務局)
※当日、イベントの様子を撮影させていただき、後日WEBサイトやSNSなどの媒体でレポーティングする予定がございます。ご都合の悪い方はスタッフにお申し出ください。


Peatixでのお申し込みは>>こちらから

 

Eiko Ikeda株式会社mct エクスペリエンスデザイナー

【タグ】 DMN, 組織デザイン,

Mar 20, 2019 05:13 [Seminar]従業員のためのデザイン思考 ~これからの人事担当に求められる考え方~ vol.2

 

employee_Experience

もうすぐ4月。新入社員が入ってきたり、チーム編成が変わったりして、
組織に新しい風が吹き込む季節になってきました。

チームに新しいメンバーが加わった時、皆さんはどのように受け入れていますか?
新入りのメンバーが組織の文化に早く慣れ、不安を解消し、十分に力を発揮できるように支援する
プロセスのことを「オンボーディングプロセス」と言いますが、
Airbnbでは「Employee Experience」という部署がそのプロセスをしっかりと設計しています。
新しく加入した直後の体験の良し悪しが、その後のメンバーのパフォーマンスに
大きな影響を与えることを理解しているからです。

このオンボーディングプロセスは一例であり、
他にも入社後のスキルアップや生産性向上、社内でのコミュニティ形成など、
あらゆるシーンで従業員経験を向上させることが、
企業の成長にとって欠かせないファクターとなっています。
今は、「顧客中心デザイン」を大事にするのと同じくらい、
「従業員中心デザイン」が求められる時代です。
最新のツール導入、制度の整備といった手段から入るのではなく、
まずは自社の従業員が日々どんな経験をし、どんな満たされていないニーズを抱えているかを
深く知ることから始めてみませんか。

本セミナーでは、過去の事例紹介なども交えながら、
従業員経験を向上させるための取り組みのコツやポイントをご紹介していきます。

※2月21日に実施した「Employee Experienceセミナー」が
ご好評につき、今回は第2弾の開催となります。
前回ご参加いただけなかった方は、ぜひこの機会にご検討くださいませ。


〈本セミナーのポイント〉
・「Employee Experience(従業員経験)の向上」とはどういうことか
・なぜ今必要とされているのか
・どのようなアプローチ方法があるのか

〈本セミナーの受講をおすすめする方〉
・従業員満足・モチベーション向上をミッションとしてお持ちの人事部門や経営企画部門の方
・担当するチームの活性化や信頼関係構築に取り組みたい方

※申し訳ございませんが、定員に達しましたのでお申込みを締め切らせていただきました。
たくさんのお申込みありがとうございました。またのご参加をお待ちしております。

→ セミナーについてのお問い合わせは こちら
→ メルマガの登録は こちら

 

Eiko Ikeda株式会社mct エクスペリエンスデザイナー

Jan 25, 2019 02:00 [Seminar]従業員のためのデザイン思考 ~これからの人事担当に求められる考え方~

header

皆さんは「Employee Experience〈従業員経験〉」という言葉を聞いたことはありますか?
制度としてはリモートワークの導入や副業解禁など多様な働き方を社員が「選べる」ようになってきたことで、
企業は今後、優秀な人材を引き付けるための一層の努力が求められるようになるでしょう。
そのような流れの中、海外企業を中心に人事系の
トレンドワードになっているのが「Employee Experience〈従業員経験〉」なのです。

従業員経験(EX)に注目が集まっているのには理由があります。
従業員経験が向上し、一人ひとりの主体性や自発的な貢献意欲が高まることで、
結果的には生産性が上がり、素晴らしい顧客経験(CX)提供につながるという考え方に、
多くの先進的な企業はシフトしています。
今や、より良いEXなくして、より良いCXは提供できない時代です。

本セミナーでは、従業員の経験に注目して、従業員エンゲージメント(会社に対する自発的な貢献意欲)を
高めることに取り組んできた企業の事例紹介などもご紹介しながら、
これからの働き方の未来について考える機会にできればと考えております。
ぜひ奮ってご参加ください。

〈本セミナーのポイント〉
・「Employee Experience(従業員経験)の向上」とはどういうことか
・なぜ今必要とされているのか
・どのようなアプローチ方法があるのか

〈本セミナーの受講をおすすめする方〉
・従業員満足・モチベーション向上をミッションとしてお持ちの人事部門や経営企画部門の方
・担当するチームの活性化や信頼関係構築に取り組みたい方

もし貴部署・他部署の方で本内容にご興味ありそうな方が
いらっしゃいましたら、本内容をシェア(転送)いただけますと幸いです。

□日時:
2019年 2月 21日(木)15:00~17:00
セミナー終了、17:00~18:00まではQ&Aやネットワーキングタイムになります。

□会場:
(株)大伸社本館B1「chika」 東京都渋谷区千駄ヶ谷2-9-9

□参加費:
無料

□定員:
30名
定員になり次第お申込みを締め切らせていただきます。
2部門以上かつ10名以上の参加が見込める場合、貴社内でプライベートセミナーとしての実施も可能です。

※申し訳ございませんが、定員に達しましたのでお申込みを締め切らせていただきました。
たくさんのお申込みありがとうございました。またのご参加をお待ちしております。


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