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Feb 21, 2018 11:49 カスタマージャーニーの在り方を捉えなおす。

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こんにちは、mctの小幡です。

先日2月9日(金)に弊社グループ会社のDCD主催セミナーで「活用できるカスタマージャーニーのつくり方~ギャップファインディングというアプローチ」と題して、レクチャー&ワークショップを実施しました。

30人ほどご参加いただいたDCDのお客さまの積極的なご参画のおかげで、大盛況のうちに4時間のプログラムを終えることができました。終了後のアンケートに目を通しますと、カスタマージャーニーの在り方を考えていただく、よい機会にしていただけたようです。 

何らかの気づきを得ていただいたお客さま
「"ギャップを理解する"という発想がなかったので、ギャップを生かしたアイデアや、仕事をしていきたい」
「"暗黙の前提を考える"というアプローチは、今の業務をあらためて見直すいい機会かと思った」

自分の仕事で実践してみたいと思っていただけたお客さま
「ペルソナ、カスタマージャーニーは有効な手法と思いつつ実践できていなかった。今後は実務に活かしていきたい」
「顧客目線の商品開発が求められている中、このセミナーで学んだことは活かせるなと思った。自分でもカスタマージャーニーを作成したいと思った」
「自社のフローに置きかえてカスタマージャーニーを作成してみたいと思いました」 

自分で制作したカスタマージャーニーの在り方を見直せたというお客さま
「ちょうど仕事でカスタマージャーニーを制作していたところで、自分がやっている事に疑問があったが、いろんな方のご意見、考えを聞けてよかった」 

このブログをご覧の皆さまは、カスタマージャーニーを作られたり、使われたりしたご経験をお持ちでしょうか?
「革新的な製品・サービス改善に取り組むことができた」という方もいらっしゃれば、「実際につくってみて現状のジャーニーを可視化できたものの、なかなか活かしきれなかった」という方もいらっしゃるかもしれません。

より活用できるカスタマージャーニーの基本的なポイントとしては、下記の3点が挙げらると思います。

【ポイント1】マップ活用の目的は明確か?
マップを使って、誰に、どんな行動をしてもらいたいか?(どんな結果をもたらしたいのか?)

【ポイント2】マップのコンテンツは必要十分か?
目的を達成するために、マップにはどんな情報が必要か?(伝えたい内容は何か?)

【3】マップの表現方法は適切か?
マップを見る相手に、直感的にわかってもらえるか?(相手の立場・能力、状況に合っているか?)

コミュニケーションを機能させるための基本的なポイントではありますが、上記ポイントを意識してジャーニーマップを作成するだけでも、活用の幅はぐんと広がると思います。では、カスタマージャーニーを「現状の可視化ツール」として利用するだけに留まらず、顧客自身も気づかない潜在的なニーズを満たすアイデア開発に利用するためには、何が必要なのでしょうか?

私たちは、顧客や企業、あるいは顧客と企業双方にある「ギャップ(=暗黙の前提)」に着目してみることが重要と考えています。

「ギャップ(=暗黙の前提)」を認識し、疑うことは、カスタマージャーニーの在り方を捉えなおすことに繋がります。
その結果として、問題解決の視点が広がり、顧客体験プロセスを創造的に改善するための“着眼点”を持つことができれば、活用の幅も、アイデア開発の次元も大きく変わってくることが期待できます。

さまざまなデザインリサーチ手法をご提供しているmctのメソッドのひとつ「ギャップファインディング」は、顧客体験の深い理解と、顧客自身も気づいていない潜在的なニーズを満たすアイデア開発を支援します。

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「ギャップファインディング」とは?
「ギャップファインディング」は、カスタマージャーニーマップを使って、問題をより創造的に捉えることができるサービスです。顧客と企業の両方が持っている「バイアス(暗黙の前提)」と「顧客が無意識に求めている本当のゴール」とのギャップを明確にすることで問題解決の視点を広げ、顧客体験プロセスを創造的に改善するための「着眼点」をアウトプットします。 

このような方におススメ
◎課題解決のための視点を広げたい。
◎このところのリサーチでは、ありきたりなインサイトや、似たようなアイデアしか出てこない。
◎これまでとは違う視点でユーザーの課題を捉えたい。 

mctでは、具体的なテーマを通じて「暗黙の前提」を紐解いていく《ギャップファインディング体験ワークショップ》というサービスもご準備しています。ご参加いただくと、テーマに関して具体的にどのような「暗黙の前提」があるのか、よくご理解いただけると思います。
ワークショップの資料もご用意していますので、ぜひお問い合わせください。


◆お問い合わせ・資料請求はこちらから◆
http://mctinc.hs-sites.com/Gapfinding_Insight

◆カスタマージャーニー事例:オルビス様/顧客経験向上のためのジャーニーマップ開発WS◆
http://ux.daishinsha-cd.jp/blog/orbis

◆過去のブログ記事:ギャップファインディング関連のmctブログ◆
http://mctinc.hs-sites.com/blog/topic/ギャップファインディング


株式会社mctとは
適切なメソッドを、適切な使い方でご提供することで、
イノベーションのお手伝いをするデザインコンサルティングファームです。

mctのご提供するメソッドは大きく「機会を見つける」「人々を理解する」「インサイトを獲得する」「アイデアを生み出す」「経験をデザインする」の5つに整理できます。
特に重要視しているのは「インサイトを獲得する」ためのメソッドです。

一般的に“インサイト”と言われているものの多くは、データ(現実の断片)を、そのまままとめた「情報レベル」であったり、既知の視点から得られた「知識レベル」にとどまっています。
優れたインサイトを導き出すには、これまでとは違う視点で現実をリフレームし、「理解」することが重要です。

mctのインサイト調査では、様々な現実理解の方法を組み合わせて、未来へのインパクトを持った“インサイト”を導出します。
http://www.mctinc.jp/methods/

Tomo Kobata株式会社mct エクスペリエンスデザイナー

Jul 28, 2017 12:59 『自分で気づいているギャップ、あきらめているギャップ』

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こんにちは、mctデザインインサイトユニットの小幡(こばた)です。

mct
では、さまざまな業界のプロジェクトをお手伝いさせてもらっていますが、ヘルスケア領域のプロジェクトに携わることも少なくありません。

ところで先日、デスクワークの最中にアクビが止まらなくなりました。「あれ?昨日は早く寝たのになあ。逆に寝すぎたかな?」などと考えていたら、しばらくすると「ズキズキ」と偏頭痛のお出ましです。調べてみると、偏頭痛の前兆としてアクビが止まらなくなることがある模様。ふと外を見ると、雨が降りそうな曇り空だったので「気圧が下がってきたこともあって偏頭痛が出てきたのかな?」とか、気づけば朝から休憩なしでパソコン作業に没頭していたので「目の神経が疲れて頭痛を引き起きしてるのかな?」など、過去に偏頭痛を感じた際に調べたことや自身の経験から、いろいろと偏頭痛の原因を探しはじめています。そうこうしているうちに、偏頭痛が「ズキンズキン」とレベルを増してきたので、原因探索より「この症状をなんとかしたい」と考えました。

こんな時、皆さんはどんな解決策を考えますか? 手軽な順番ですと、こんな感じでしょうか。

1]頭痛に効くツボを押す
2]市販の頭痛薬を飲む
3病院に行く


僕の場合、頭痛の常備薬は持っていませんし、偏頭痛で病院という発想には至らないので、[1]のツボ押しを試します。少しでも頭痛が緩和することを期待しながら、ネットで「頭痛 解消 ツボ」と検索。ツボを押すことで頭痛がまったくなくなるとは期待していませんが「少しでもラクになれたら」という気持ちで首の後ろの天柱・風池を押しながら[2]と[3]を選ばない理由を考えてみました。

2]の頭痛薬を飲まない理由は「すぐ収まったり、軽い頭痛では薬は飲みたくない」との考えからです。その背景に「飲みすぎると効かなくなるかも?」という懸念もあり、「痛い!!もう無理だ!!!」というレベルになるまで、僕の場合は選択肢に挙がりません。(「薬を買いに行く」というハードルもあります)

3]の病院受診に至っては、よっぽど症状が長引いたり、尋常ではない痛みだったり、頭を打ったなど他の不安がない限り、選択肢にも挙がらないでしょう。その背景には「病院を受診すべき症状(この症状が出ていたら受診する)や、そのレベル(この症状が一定時間以上続けば受診)等がわからない」ということがありそうです。偏頭痛のような、いわば「ありふれた(と思い込んでいる)症状」の場合、「こんな軽い症状で受診するのは気がひける」といった発想になりがちなのかもしれません。

そう考えると「病院を受診する」というアクションに移る手前には、自分でも深く意識はしていない「暗黙の前提」があるのかもしれません。僕の頭痛の場合だと、例えば「医師が見てあきらかにおかしいと思える症状がなければいけない」とか「自分の症状をきちんと医師に説明できないといけない」などでしょうか。


病院というヘルスケアサービスにおいて、患者さんは、どのような知識や経験を以って、どのように考えて、受診を決意したり治療に臨んでいるのでしょうか? その中で、どのようなことに困ったり、不安を覚えているのでしょうか? 患者さんの「自分自身の思い込み(思考のフレーム)」や「意識して期待していること」、「こうだったらいいけど無理だよね、と諦めつつも期待していること」、「自分でも端から諦めて期待すらしていないこと」などを可視化できると、これまでとは違った解決策が出てくるのかもしれません。



mct
では、ギャップファインディングというサービスをご提供しています。
頭痛ではありませんが「うつ病」をテーマにして「暗黙の前提」を紐解いていく《ギャップファインディング体験ワークショップ》というサービスもご準備しています。参加していただくと、うつ病に関して具体的にどんな暗黙の前提があるのかよく理解できると思います。ワークショップの資料もご用意していますので、ぜひお問い合わせください。

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ギャップファインディングのお問い合わせ・資料請求はこちらから
http://mctinc.hs-sites.com/Gapfinding_Insight
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追伸
結局、頭痛は収まらなかったのでドラッグストアで買った頭痛薬を飲むことで解消しました。[1]を諦めて[2]を選択した僕の頭の中には、どのような期待や不安があったのでしょうね?

Tomo Kobata株式会社mct エクスペリエンスデザイナー

Apr 11, 2016 06:28 より良いカスタマージャーニーマップを作るためのコツ

こんにちは、mctの池田です。

 

先日、同僚のエリックから面白いクイズを出してもらいました。

 

ある状況で、ゾンビの大群が近づいてきました。

それに気がついた誰かが、隣にいる人に向かって声をかけます。

下記のセリフから、あなたはそれぞれどんな状況を想像しますか。

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(1)「後ろを向いちゃダメ! 大丈夫、手をつないでついてきて!」

(2)「お取り込み中申し訳ありません。ゾンビが後ろから迫ってきております。恐れ入りますが早歩きでお願い致します」

(3)「北北西の方角から、死んでいないホモサピエンスが2.5SPSでこちらに向かってきています」

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(1)は幼い子供の親が、子供を怖がらせずに逃げるため

(2)は秘書が社長に対して、電話を中断させて危険を知らせるため

(3)は科学者が、博士に調査状況を正確に伝えるため

...が本当に正解かどうかはさておき、大事なことは、「コミュニケーションにはいくつかの大切な基本要素がある」ということのようです。

 

・目的(誰に、どんな行動をしてもらいたいか):「不安にさせない」「注意をひく」「正確な情報を伝える」

・内容(伝えたい内容は何か):「ゾンビの大群が近づいてきている」

・表現(相手の立場・能力、状況に合っているか):理解できる、共感できる、活き活きしている

 

誰かとコミュニケーションをとり、何かを伝えたいという時には、これらの要素を意識することが必要です。カスタマージャーニーマップを作る時にも、同じことが言えます。

 

・目的:マップを使って、誰に、どんな行動をしてもらいたい(どんな結果をもたらしたい)?

・内容:そのために、マップにはどんな情報が必要?

・表現:そのマップを見る相手に、直感的にわかってもらえる?

 

これらのポイントを踏まえて、もう少し詳しく、より良いカスタマージャーニーマップを作るコツをお伝えしたいと思います。

 

作る前に、どんな目的で使うためのマップかを定義する

「とにかく顧客の体験を可視化しよう」と、勢いよくマップ作りに取り組むその前に、まず、「具体的にどんな目的で使うため」のマップか、明確に定義しましょう。

 

「どうすれば、不動産店を訪れた新規客に、安心して相談しやすいと思ってもらえるだろうか」

「どうすれば、患者がだんだん億劫になる毎日の服薬を、ポジティブな行動に変えられるだろうか」

「どうすれば、通販サービスに加入して1年後の、飽き始めている顧客に、もう一度ワクワクできる体験を提供できるだろうか」

 

目的が明確になれば、自ずとカスタマージャーニーマップのタイムスパンも定めやすくなります。ある特定のタッチポイントにフォーカスを当ててそこでの詳細な体験を理解したいのか、長期的な視点で全体像を把握したいのか。解決したい問題に沿って適切な範囲設定をすることで、「誰に、どのような形で活用してもらうためのマップか」というメッセージもはっきりしてきます。

 

カスタマージャーニーマップの主人公を明確にする

「カスタマージャーニーマップを作成したい」というご依頼を受ける際、そもそも自社のターゲット像が明確になっていないことがよくあります。ターゲット像がはっきりしていないと、マップで描き出される内容は表層的なレベルに留まり、それを見ても理解、共感できないという問題が起こります。

そうならないために、主人公となるペルソナとセットにしてカスタマージャーニーマップを作ることをお勧めします。カスタマージャーニーマップに描ききれない、ペルソナの人物像、背景、性格、思考の癖はペルソナシートで理解した上で、その主人公が実際に、時系列でどんなタッチポイントでどんな体験をしているかをマップで明らかにします。そうすることで、ひとつひとつの出来事が顧客にとってどのような意味や感情をもたらしているのかがより深く理解できるようになります。

 

顧客の視点から世界を捉える

カスタマージャーニーマップのステップが、下記のように設定されているとしたらどうでしょうか。

 

 入店→席にご案内→注文をとる→料理を出す→会計→出店

 

業務の流れは明確ですが、カスタマージャーニーマップは業務設計書とは異なります。

この一連の流れを、顧客の視点から捉え直してみると、例えば下記のようなステップになります。

 

 店の外観を見て近づく→店の前で混み具合を確認する→入店する→席に案内される→上着と荷物を隣の席に置く→壁のメニューを見上げる→注文する→眼鏡を外す→...

 

カスタマージャーニーマップを作る時は、各タッチポイントで顧客がどんなメッセージを受け取り、どんな気分になっているのか、製品・サービス提供者の立場から離れ、顧客の目線になって体験を捉え直すことが大切です。一連の流れを顧客の目で見てみると、これまでは当たり前で見過ごしてきたことが、実は顧客にとって「なんかちょっとやだな」と感じることの連続だった...といったことにも気づけるようになります。

さらに、顧客の体験を捉えるためには、「結果」だけではなく、「期待」をマップの中に記載することも効果的です。人は何かを体験する前には、意識せずとも何かしらの期待や想定を抱いています。「売り込みされるんじゃないだろうか」「この病院ならちゃんと診てくれるはず」「このお店ならゆっくり過ごせそう」...。こうした期待を捉えることで、実際の体験が、その期待を上回る素晴らしい体験だったのか、想定内のことか、期待外れのがっかりする体験だったのかが明確になります。さらに、そのギャップの大きさから、体験全体に影響を与えるような重大なペインポイント(あるいは満足度を上げているポイント)がどこにあるのかが把握しやすくなります。

 

顧客体験に影響を与えるバックステージにも目を向ける

本当に顧客体験をよくしようとすれば、顧客と直接接するフロントステージだけではなく、それを支えるバックステージにも目を向ける必要があります。

例えば、不動産店で家を紹介してくれた担当者は自分に対してとても親身になり、決断を熱く後押ししてくれたのに、後日、経理部門から何の気持ちも感じられない事務的な振込用紙が1枚送られてきたら、どう思うでしょうか。顧客から見て一貫性のない体験は、顧客に不安、不快、不信感といったマイナスの感情を与えてしまいます。顧客との関係が直接ない部門であっても、顧客の体験のどこかに影響を与えています。フロントステージだけではなく、バックステージの動きもカスタマージャーニーマップに加えてみてください。そうすることで顧客体験を良くするための全体像が見えてきます。

 

いかがでしたでしょうか。顧客の目線で体験を捉える練習としては、自分自身も"ひとりの顧客"として、世の中の優れた製品・サービスを積極的に体験してみることをお勧めします。だいぶ暖かくなって、活動しやすい季節になってきましたので、ぜひいつもよりちょっとだけ意識的になって、いろいろな体験にトライしてみてください!

Eiko Ikeda株式会社mct エクスペリエンスデザイナー

Dec 02, 2015 03:50 患者中心で考える「ヘルスケア・イノベーションセミナー」レポート

2015年10月30日金曜日、「ヘルスケア・イノベーションセミナー」を開催しました。医療業界の方だけではなく様々な業界の方に大勢ご参加いただき、ヘルスケア分野への関心の高さが伺われるセミナーとなりました。

 

■開催概要

2016年の米国ヘルスケア市場の市場規模予測は2.6兆円といわれています。これは2011年の実に1.5倍となる予測です。先進国を中心とした高齢化の進行、生活習慣病への関心の高まり、国の医療費の高騰などにより、ヘルスケアを取り巻く市場は急激に成長しています。そんな中、すでに米国を中心にヘルスケア分野での数々のイノベーション事例が生まれており、そのキーワードとなっているのが"患者中心"です。

 

しかし、単に患者中心で考え、患者を大切に扱うということだけではなく、患者自身が治療に積極的に参加し情報をシェアするということが"患者中心"のトレンドになっています。

 ミナー前半では今年4月にボストンで開催された「HEALTH EXPERIENCE REFACTORED CONFERENCE」のご報告として"患者中心"の考え方や、グローバルでの先進事例をご紹介しました。セミナー後半では患者ジャーニーマップを使ったワークショップを実施し、具体的なテーマを通して"患者中心"について考えを深めました。

 レポートでは、セミナー前半の「HEALTH EXPERIENCE REFACTORED CONFERENCE」のご報告内容を中心にお伝えします。

 

■スピーカー:カール・ケイのご紹介 

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カール・ケイは株式会社mctのコンサルタントで、国際ビジネス戦略、国際アライアンス、言語と文化の壁を克服するためのスケーラブル・ソリューション、顧客とともに目指す価値のコ・クリェーション、イノベーションのためのビジネスエスノグラフィーを専門にしています。また、外国人旅行者に対して、日本のユニークな文化に触れてもらうツアーを企画、販売するTOKYOWAYの主催もしています。https://tokyoway.jp/

 

■「HEALTH EXPERIENCE REFACTORED CONFERENCE」ご報告 3つの観点

カール・ケイが、以下の3つの観点からご報告しました。

1Things designers heard patients say

2Fit the tool to the step of patients' journey

3Where are the win-wins for patient and healthcare business?

 

1Things designers heard patients say

「患者の家族や患者自身が治療に参加しコントロールする」「患者を病人としてではなく疾患という個性を持つ一人の人間として扱う」「患者が自分の病気の経験をシェアする」といった米国でのトレンドを、最新事例を交えてご紹介しました。

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例えば、「患者を病人としてではなく疾患という個性を持つ一人の人間として扱う」ではインスリンポンプをアクセサリー感覚で付けられるようにしている「hanky pancreas」(http://hankypancreas.com/)や、「患者が自分の病気の経験をシェアする」では医師が診察時のノートを患者と共有する「open notes」(http://www.myopennotes.org/)というツールをご紹介しました。

参加者の方からは、「医師がノートを患者とシェアするということは、今の日本では考えられないが、非常に興味深い取り組みだ」といった意見が聞かれました。

 

2Fit the tool to the step of patients' journey

6つのステップの患者ジャーニーに沿って、それぞれのステップで患者がどのような感情を抱き、患者の状態や感情に寄り添うためにどのようなツールが提供されているか、具体的な事例を交えてご報告しました。 

Step.1  Having symptoms

 feeling worry, denial, obsession"will this go away on its own?"

Step.2  Seeking a diagnosis

 feeling worry, frustration- takes so long, which doctor to see

Step.3  Getting a diagnosis that you believe

 feeling shock when hearing the diagnosis"We've long known that once you give people bad news, they often don't remember half of what they're told after that,"

Step.4  Making sense of it & finding a plan

 feeling grieving for the future you imagined but lost; loneliness

Step.5  Optimizing and adjusting

 feeling found a doctor, feel on a path, a little more in control

Step.6  Living with it

 feeling The "New Normal" (depends partly on the illness)Finding the "silver lining"

例えば、「Step.2  Seeking a diagnosis」で患者がどのようなドクターに掛かるべきか長時間悩みフラストレーションを溜めているという状態に対して、米国のDana Farber病院では、医師の紹介ビデオをホームページで閲覧できるようにしているという事例を紹介しました。http://www.dana-farber.org/

 

 3Where are the win-wins for patient and healthcare business?

 "患者中心"は患者だけではなく、ヘルスケアビジネスを提供する側にとってもメリットがあることを以下の点からお伝えしました。

Better compliance- more sales, lower cost

Better outcomes

Fewer lawsuits

Access to more data, faster

Report by NHS in UK estimates that stronger patient engagement could lead to savings of nearly £2 billion by 2020-21, i.e. around 10 per cent of the NHS England target saving.

Doctors will still provide treatment, but they won't be doing very much diagnosing or monitoring; that will be done by patients going forward. 

例えば、先ほどご紹介した「open notes」というツールは、患者の治療に対する満足度を高めるだけではなく、医師が患者に伝えたことの記録を残すことによって医療訴訟のリスクを下げることにもつながります。

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患者ジャーニーマップ体験ワークショップ概要

後半は、希少疾患の子供を持つ母親をテーマに、母親のジャーニーマップを描くワークショップを体験していただきました。希少疾患の子供を持つ母親の気持ちは想像することも難しいですが、カスタマージャーニーマップを用いて感情の流れを捉えることにより、深く感情移入して積極的な意見交換ができました。参加者の方からは、「口ではこう言っていたけど、それって結局こう思っているんじゃないか?」や「男性として母親の気持ちを理解するのは難しい。」と言った意見が聞かれ "患者中心"を体感しながら考える、とてもよい機会になったと思います。

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「患者ジャーニーマップ」について詳しく知りたい、社内で実施したい方はお気軽にお問い合わせください。

また、来年4月にも「Improving health experiences through technology & design」というテーマで「HEALTH EXPERIENCE REFACTORED CONFERENCE」が開催される予定で、mctからはカール・ケイが参加します。次回も報告会を開催しますので、お楽しみに!

Shinpei Tsurumori株式会社mct エクスペリエンスデザイナー/ストラテジスト

Feb 27, 2015 07:00 カスタマージャーニーエコシステムマップ

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こんにちは、mctの佐藤です。
 
mctでは本日、東京オフィスにフォレスターリサーチ社のRyan Hart氏をお招きして、「カスタマージャーニーエコシステムマップ」という最新の課題解決メソッドをインストールしました。
 
大切なキーワードは「エコシステム(=生態系)」。ビジネスは、お客様を中心としながらも、社内外の様々な人々、システム等、数多くの要素から成り立っています。そして、問題や課題も、さまざまな側面で発生しています。
 
そんな複雑なビジネス界の生態系をいかにシンプルに読み解き、問題解決の手順を見出すか。同手法はそこにフォーカスしたビジネスツールだと言えます。お客様の問題と社内外の問題を同時に見据え、解決していきたい企業ご担当者様にお勧めです。

Takeshi Sato株式会社mct ストラテジスト

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