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Jul 10, 2015 04:00 "イノベーティブなチーム"のマインドを育む"インプロ"とは何か?

インプロをご存知でしょうか?

インプロ(即興劇)とは、台本の無いお芝居です。複数のプレイヤーが、ほぼ打ち合わせ無しで、お互いのアイデアを受け取りながらストーリーを紡いで行く芸術です。何が起きるかわからない、それがインプロです。

日本にインプロが「渡来」してから20余年、徐々に認知度が上がり、教育現場、福祉の現場、企業研修でも活躍するようになりました。
海外では、既に多くの企業がこのメソッドを取り入れており、私の恩師であるRebecca Stockley(サンフランシスコのインプロ団体BATS所属)は、Disney Pixar で長年ストーリーテリングを教え、「モンスターズ・インク」などの作品に貢献しています。
http://www.improvlady.com/

私も1997年から教育、企業の現場で仕事をしています。様々な演習を体験、体感して頂き、そこからのリフレクションから気づきを得る、そんなワークショプです。そこで、私が度々目撃するのは、身体と頭がガチガチに固まっている方々です。何かの課題を出された時、腕を組み、ベストのアイデアを探し考え込み、行動に移せない、そんな様子です。

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■ガチガチな状態の参加者に、"ボール"を使って感情を刺激する佐久間氏

しかし、インプロでは常にストーリーは流れています。ベストなアイデアを探し、考え込んでいても、思い付いた時にはタイミングを逸してしまうのです。そのためよいアイデアが頭に無くても、「考え込んでないで身体を動かして!感情から入って理由はそのあとに考えて!」と言われます。すると、遠くからシーンを眺めているときには思いいつかないことも、その場に飛び込むとアイデアが浮かぶものです。

例えば、こんな稽古をします。「デート」のシーンです。
知性で何とかしようとする女性のプレイヤーがいるとします。初心者ではよくある事です。私はこう指示します。「相手の男性の顔を見て!」、または「匂いを嗅いで!」、または「空を見て!」、とにかく「考えないでただその行動をして!」と。
男性の顔を見ると暗い決心したような表情から、別れを感じるかもしれません。匂いを嗅いだら、自分とは違う女性の香水の匂いするかもしれません。空を見たら、ジェット機で「結婚しよう!」という飛行機雲を発見するかもしれません。思考を巡らせる前に、飛び込んで実際に行動する。ただ、やってみる。するとアイデアが下りくるものです。これを、身体が教えてくれるという事です。今ここで感じて、下りてきたアイデアは、新鮮であり、相手も共有しやすいのです。

私は、ビジネスパーソンにも、考え過ぎず、まずはやってみる、身体から飛び込んでみる事をお薦めしています。凝り固まった心と身体をほぐすと、そこからエッジを超えたアイデアが出るものです。

私たちも、何もアイデアが無い時に、飛び込んでいく事は、初めは怖いものでした。しかし、身体が教えてくれることを体験するうちに、飛び込む事の恐怖は無くなりました。それでも、飛び込んでも何も思い浮かばない事はあります。どうなるのでしょうか?そんな時は、仲間がリスクを共有し、アイデアを持ち込んでくれます。助けてくれます。お互いを助ける、輝かせる。良いインプロのチームほど、それが上手です。

皆さま、まずはインプロを観にいらしてください。私たちがどう体現しているかを、ご覧ください。

そして、インプロワークショップなどで、ご自身も体験、体感してみてください。

 

 
インプロシアターTILT主宰 佐久間一生
Kazuki Sakumaインプロシアター TILT 代表

【タグ】 インプロ,

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