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6 30, 2017 02:04 エスノグラフィで組織文化を理解する

撮影風景.pngワークショップで“その会社らしさ”を表している事物を収集している様子

 

こんにちは、白根です。4月の話になりますが、新入社員と先輩社員合同で「自社の文化を解明する」ワークショプをしました。手順は、新人チームと先輩チームに分かれて、会社らしさを感じるモノや空間、メッセージを撮影します。それらを集めて、自社で明文化されているヴィジョンや行動規範と比べます。先輩チームの方は明文化されたヴィジョンや行動規範を表している写真が多く、新人チームの方は、それとは関係のない、あるいは逆の意味を反映した写真が多くなります。 

 

「新人の皆さんも早く当社の文化を学んで正しい写真が撮れるようになってください、以上。」新人チームが間違った写真をたくさん集めてしまったと考えるとここで終わってしまうのですが、実はこのワークショップは、関係のない写真や逆の意味を反映した写真を集めてくれた新人の視点がキーになります。例えば、行動規範では「チームワークを大切にしよう」と謳われていて、新人が撮影した写真はイヤホンをつけて仕事をしている社員や背中を向いて仕事をしている社員とか、ヴィジョンや行動規範と関係のない写真や逆の意味を反映した写真は、会社が標榜している価値観と、現場で実際に起きていることとのギャップを表しています。このワークショップでは、そのようなギャップをもたらしている、「チームワークを大切にしよう」という行動規範よりも影響力のある、社員の間で暗黙的に共有された考え方や価値観は何だろうか、=明文化されていない組織の文化をみんなで考えていきます。それらは、会社の運営を阻害している要因であることもあれば、会社の運営を円滑にしている要因であったりもします。

 

mctでは、クライアントの組織やチームのカルチャーコード(行動規範)の制定や浸透などを通じて、組織変革のお手伝いをしていますが、その最初のステップとして重要なのが、このようなワークを通じて、自分たち自身も意識していない自社の文化を共有することです。その際に、メンバーが組織変革のプロセスや考え方、ポイントを共有することも大切です。組織変革のポイントが共有できるマンガを使った半日から1日の研修もご用意しています。組織変革のテーマにご興味がある方は、こちらもご覧ください。

http://mctinc.hs-sites.com/organization_manga

 

図1.png

マンガ研修の教材 


◆マンガを使った研修について◆
http://mctinc.hs-sites.com/organization_manga

Hideaki Shirane株式会社mct CEO / ストラテジスト

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