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Mar 02, 2016 10:08 Insight and the big picture

What is insight in design?

When we talk about "insight" in the design process, we refer to a deep understanding of a situation that can lead to actionable outcomes. This understanding comes from engaging in exploratory research activities such as observing people, having conversations with stakeholders, participatory workshops, etc.  We integrate the findings of these research activities through analysis and when we can see how the findings fit together we say we have made sense of the content we explored.  But designers do not stop when it all makes sense. We are driven to use the understanding to inspire thinking about and making things for the future. Thus, design insight is about deeply understanding the situation and then doing something about it for the future.

 

 

Design insight can be communicated and shared with others if we visualize it in the form of a "big picture". The big picture reframes the situation so that we can see it in new ways which can help us to take action through design. Design insight connects the deep understanding to actionable designed outcomes. 

 

How do you get to insight in design?

You get to insight in design by conducting exploratory research that leads to messy data. The messy data is analyzed as design conceptualization begins. Figure 1 shows a framework for the analysis of messy data. Here we can see that the path of analysis starts in the lower left with the collection of data related to the topic or situtation. The layers of analysis are based on Ackoff's (1989) DIKW scheme (where the letters D, I, K and W stand for Data, Information, Knowledge and Wisdom) which distinguish different levels of sense making. Here data are documented, organized and reorganized into information. Information is then transformed into knowledge as the analysis proceeds. Theory is said to set the boundaries for this investigation and to inform the analysis process. Sometimes new theory is created as a result.

図1-thumb-400x172-642.png

 Figure 1:  The framework for analyzing messy data in the front end of the design and development process.

From Sanders and Stappers (2012). 

 

Analysis moves upward and to the right, from the analytical side to the design side of the framework with crossovers between research and design taking place at every level of sense making. Bigger ideas emerge at higher levels of sense making. At the highest level, the big picture connects the sense-making side to the design exploration side.

 

What is the big picture?

The big picture is a visual representation of what you have learned through exploratory research, analysis and design conceptualization. It reframes the content so that it is easier to see and to share with others.  The big picture connects backward to the data, and serves to house and to organize it in a way that reveals previously unseen patterns and structures. Sometimes the big picture will reveal different things depending on where you are standing when looking in (or out of) it. The big picture also points forward to the future, and serves to suggest or provoke new ways of thinking about opportunities for actionable outcomes.

 

What do big pictures represent?

Big pictures fall into three main categories of representation: conceptual, spatial and temporal. Conceptual representations include models, theories, and frameworks. Spatial representations include maps and landscapes.  Temporal representations include timelines and journeys. The theme of the big picture can also vary, for example, with an emotional focus or a customer focus. Figure 2 shows the themes (in the left column) and types of representation (in the right column) that can be used to describe big pictures. Many different possibilities arise by combining one item from each column. For example, the big picture might be an experiential timeline or it could be a conceptual model of understanding.

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Figure 2:  The themes and types of representation that can be combined to

describe many different types of big pictures.


How do you know that the big picture is working?

It can take many years of experience to be able to create effective big pictures from the messy data of exploratory research. A big picture that works well has these three characteristics.

 

  1. It is simple.The big picture evokes new directions in thinking. By simplifying, it reveals new ways to see. The visualization of the highest level of the big picture should fit on a single page.
  2. It is memorable. Others can remember what the big picture says without having to make extensive notes about it.
  3. It connects to all the research results.The top level visualization is connected to the intermediate levels of knowledge, information and data.

 

Summary

Insight in the design process can be visualized in a big picture that you can use to connect your understanding of the situation to actionable design outcomes.

 

References

Ackoff, R. L. (1989) From data to wisdom. Journal of Applied Systems Analysis 15: 3-9.

 

Sanders, E.B.-N. and Stappers, P.J. (2012)  Convivial Toolbox: Generative Research for the Front End of Design, BIS Publishers, NL. 

Liz SandersMakeTools 代表

Mar 01, 2016 05:29 4月からmctが、ダイヤモンド社が主催する「DMN」の企画・運営を行います。

こんにちは、mctの白根です。

この度、株式会社mctでは、1990年からダイヤモンド社が主催してきたDMN(ダイヤモンドデザインマネジメントネットワーク機構)の企画・運営を担当させていただくことになりました。

深澤直人氏の『WITHOUT THOUGHT』や、濱口秀司氏など世界で活躍するイノベーション実践者による『イノベーションメソッドプログラム』に加え、5月から、新たに「サービスマネジメント」「IoT」「グローバル戦略」「リーンスタートアップ」「オープンイノベーション」「顧客経験(CX)の6つのテーマからなる『ビジネスデザインプログラム』がスタートします。各テーマの理論・背景から組織における実践、成功のポイントまでを1日で体得する画期的な内容で、最高の講師陣による、最高のプログラムに仕上がったと自負しております。

 

例えば、一橋大学大学院藤川准教授による、第1回目の「サービスマネジメント(5月17日)」の内容をご紹介しましょう。

 

皆さんの中には、これまでに「サービス・マネジメント」という言葉をお聞きになったことがある方はいらっしゃいますでしょうか。経営学においても比較的新しい領域である「サービス・マネジメント」は、サービス業だけを対象とした研究でもなければ、学術成果のみを目指す学問でもありません。また、「脱コモディティ化」、「製造業のサービス化」、「モノのインターネット」などの現象に見られるように、サービ ス企業にとっても、モノづくり企業にとっても、従来の産業の垣根を超えて「サービス・マネジメント」の重要性が高まりつつあります。近年、世界経済のサービス化に伴い、経済成長の機会や課題をどうとらえるかに関する議論が、世界規模で、産官学の枠を超えて、国家政策や産業振興、企業戦略など様々なレベルで活発化しつつあります。

 

本セッションでは、まず、現在、地球規模かつ数十年単位で進む変化を三つのキーワード

SHIFT(世界経済のサービス化の進展)

MELT(産業の垣根がますますあいまいになりつつある)

TILT(世界経済の重心が北半球から南半球に傾きつつある)

を通して紹介します。

 

そして、新たなサービス・ビジネスの可能性について、近年世界規模で議論が進む「サービス・ドミナント・ロジック」の観点から議論します。サービス・ドミナント・ロジック(S-Dロジック)とは、「価値づくり」に関する新しい一つの世界観で、その特徴は、総ての経済活動をサービスとして捉え、「交換価値」でなく「使用価値」を重視し、顧客を「消費者」ではなく「価値共創者」として捉えるところにあります。

 

また、「価値共創 」の概念を複数の顧客グループに拡張してとらえる「マルチ・サイド・プラットフォーム (MSP)」の考え方を紹介します。近年話題の世界的な先進企業や事業事例の多く、たとえば、

Airbnb(世界190ヵ国に展開する空部屋シェアサイト)

NestGoogle傘下のスマートホーム企業)

Uber(スマートフォン・ベースのハイヤー配車アプリケ-ション)

Waze(ユーザー同士がリアルタイムの渋滞情報や道路状況をシェアするソーシャル・カーナビゲーション)

等を見ると、いずれもその経営戦略や事業構築の根底に「MSP」の発想を見出すことができます。

 

S-DロジックやMSPの観点から自社の未来をとらえた場合、どのような機会や課題がみえてくるでしょうか。

 

 

プログラム アジェンダ

1.いま世界規模・数十年単位で起きていること

  「地球儀」視点でとらえる「SHIFT」「MELT」「TILT

2.サービス・ドミナント・ロジック

  価値共創の概念、交換価値と使用価値

3.マルチ・サイド・プラットフォーム

  「価値共創」の拡張、価値創造と価値獲得 

4.ワークショップ | 価値共創の未来

  A. SDL - サービス・ドミナント・ロジックへの転換

  B. MSP - マルチ・サイド・プラットフォームの視点

 

(プログラムメッセージ/アジェンダ 藤川佳則)

 

 

いかがですか。あなたの組織がいままさに取り組むべきテーマではないでしょうか。

その他、すべてのプログラムをweb上でご確認いただけますので、まずはプログラム詳細をご確認ください。DMN『ビジネスデザインプログラム』は、あなたの組織のビジネス創造を強力にサポートすると確信しています。

是非とも『ビジネスデザインプログラム』への参加をご検討ください。

 

DMN

http://www.dmn-program.jp/index.html

Hideaki Shirane株式会社mct CEO / ストラテジスト

【タグ】 イベント告知, DMN,

Mar 01, 2016 05:27 早稲田大学ビジネススクール・樋原准教授と語る「オープンイノベーションで勝つ企業、負ける企業」

こんにちは、mctの米本です。

先日219日より、mctの新たな活動として『Convivial Salon』がスタートしました。さまざまな業種、職種で働く人々が、その垣根を越えて集い、対話し、楽しみながら学び合おうという趣旨のもとに企画したイベントです。「Convivial」という単語には「懇親的な」「陽気な」「お祭り気分の」といった意味があり、参加者が気軽に交流しながら楽しく学ぶことができる場づくりを目指しています。


企画の背景にあるのは、われわれmctの大切なポリシーの一つである[Co-Creation/共創]という考え方です。ユーザーを"顧客経験のエキスパート"として招き入れ、参加者全員の創造力を使って課題発見・課題解決に向き合う手法です。Convivial Salonもこのような思想をもとに、mctメンバーがパートナーの皆さんとともに学び、成長できる場を作りたいと考えて企画しました。

 

 

1回目は「オープンイノベーションで勝つ企業、負ける企業」と題して、早稲田大学ビジネススクール・樋原伸彦准教授をゲストスピーカーにお招きし、約50名の参加者全員が集まってオープンイノベーションについて学びました。

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はじめに樋原先生からオープンイノベーションの理論や事例についてご紹介いただき、その後は参加者が自社での取り組みやその問題点などを挙げながら対話を行いました。最初は慣れない場で緊張感も見られましたが、徐々に空気が温まってくると、参加者の方々から様々な意見が飛び交うようになり、終了する頃にはものすごい熱気で会場が一体となりました。

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参加者からは、オープンイノベーションの取り組みに関して、その概念の難しさから目的や意図が共有されないまま取り組まれているケースも多いことや、取り組みの成否を決める評価基準が不明確であるといった問題点が共有されました。また、それらの問題点に対して「オープンイノベーションの独立組織」や「業績好調時の新規事業投資」、「撤退戦略の事前策定」など興味深い解決策のアイデアもいくつか出てきました。

 

面白かったのは「出島」のメタファー。江戸幕府の鎖国時代に唯一、外国との貿易が行われた長崎の「出島」のように、オープンイノベーション活動は既存事業の組織やプロセスとは切り離して考える仕組みが必要であるとする意見です。私たちがよく見聞きするイノベーション事例は、その「成果物」に焦点が当てられていることが多く、「プロセス」を正しく定義することの重要性が十分に認知されていないのかもしれません。

 

イノベーションがうまくいかない要因は、とかく企業の文化や価値観の問題にされがちです。もう一歩踏み込んでルールやシステムの問題として捉えることで、イノベーションと正しく向き合うことができるのではないでしょうか。

 

参加者の方々が所属する企業の多くにおいて、オープンイノベーションはすぐに実現できる取り組みではないものの、そのコンセプトへの理解を深め、可能性を探索するという点で、貴重な機会になったのではないかと思います。

当日の配布資料をダウンロードしてご覧いただけます。

 

【配布資料ダウンロードはこちら ⇒ 配布は終了しました。ご興味のある方は直接お問合わせください 



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Convivial Salonでは今後も経営やマーケティング、デザインといった様々な分野のテーマを取り上げながら定期的に開催していく予定です。

 

○ビジネステーマについて熱く議論したい人

○自社の課題解決の答えを社外に求める人

○お酒を酌み交わしながら気軽に交流したい人

○終業後の時間を有意義に使いたいという人

○学習や成長の機会を求める人

 

そういった方々のご参加をお待ちしております。ぜひ今後もご期待ください。

Akihiro Yonemoto株式会社mct エクスペリエンスデザイナー/ストラテジスト

Mar 01, 2016 04:51 ビッグピクチャーを描くためのメソッド

こちらは、イリノイ工科大学デザインスクールのヴィジェイ・クーマー教授が著したデザイン思考の教科書、『101デザインメソッド』を紹介するコーナーです。今回は、101メソッドの中でビッグピクチャーとして使えるものをご紹介しましょう

 

 

Summary Framework(サマリーフレームワーク)

人々やコンテクストの深い理解に基づくインサイト、デザイン原則を1つにまとめるために分析の最後に用いる構造化のメソッドで、サンダース教授の「ビッグピクチャー」がこれにあたります。

形態に関わらず、優れた「サマリーフレームワーク」「ビッグピクチャー」は以下の性格を持っています。作成する際は、これらの項目をチェックリストとして使いながら表現するとよいでしょう。

・あるテーマを完全かつ包括的に表している

・詳細は割愛し、全体レベルの情報のみを示した概略である

・全体レベルの情報は詳細レベルの情報を内包している

・あるテーマの要素間の関係を示す構造を表す

・通常は図表を使って、ひとつの形状で表される

・コミュニケーションを促進し、モードの移行をサポートする

 

img-224195700_04-thumb-400x382-669.jpg引用:Vijay Kumar『101 Design Methods』186ページ

 

User journey Map(ユーザージャーニーマップ)

Customer Journey Map(カスタマージャーニーマップ)とも呼ばれますが、顧客のゴールにまつわる一連の体験を顧客の視点で時間の流れに沿ってマップ化するメソッドです。視点を企業から顧客に転換し、顧客のニーズを視覚的なモデルとして共有することができます。

カスタマージャーニーマップでは、一連の体験を通して顧客がどんな結果(ゴール)を得たいのかを軸に、体験の流れに沿って、顧客の期待、行動、考え、感情がどうなっていくのかといった情報が描かれます。また、顧客が抱えているペインポイントや重要度の高いインタラクションなど、鍵となるファインディングを明らかにします。重要なタッチポイントを特定することで、自社やパートナー企業がどこに焦点を当てて顧客経験を改善し、顧客の期待をマネジメントするべきかが分かるようになります。

 

img-224195700_06-thumb-400x385-672.jpg引用:Vijay Kumar『101 Design Methods』183ページ

 

Descriptive Value Web(ディスクリプティブ・バリューウェブ)

Prescriptive Value Web(プリスクリプティブ・バリューウェブ)

自社、自社業界、更には近隣業界など、ステイクホルダーの関係性を描き出し、どのような価値交換が行われているのかを視覚的に理解するツールです。

Descriptive Value Webでは現在の状況を可視化する手法であり、顧客(ユーザー)だけでなく、競合組織、サプライヤー、流通業者など関与してくるステイクホルダーを洗い出し、それらがどのように関係しているか(価値を交換しているか)を描き出します。市場全体の仕組みとして見ていくことで、価値がどこで生まれ、どのポイントがキーとなっているか、手が加えられていない場所はどこかなどを見つけ、メンバー間の共通理解や、スコープの設定のためのツールとして活用することができます。

Prescriptive Value Webでは、プロジェクトで新たなアイデアやコンセプトを作成した際、それが市場に組み込まれれば価値交換の仕組みがどのように変化するのかを描き出します。自分たちで出したアイデアは魅力的に映りがちですが、市場の仕組みの中でそれを見ていくことで、市場にどんなインパクトがあるのかどうかを検討することができます。

 

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引用:Vijay Kumar『101 Design Methods』261ページ

 

 

クマー教授のコア原則では、イノベーションはシステムとして捉えるべきものだといわれています。つまり、獲得したインサイトをそのままアイデア、ソリューションに変換するのではなく、人、モノ、組織、金の動きや関係といったビッグピクチャーの中で位置づけることで、取り組むべきイノベーションの大きな方向性を明らかにすることができます。

Satoru Inoue株式会社mct エクスペリエンスデザイナー/エスノグラファー

Mar 01, 2016 04:37 インサイトとビッグピクチャー

デザインにおけるインサイトとは?
デザイン・プロセスにおける「インサイト」とは、実用的な成果をもたらしてくれる、あるシチュエーションに対する深い理解のことを言います。この理解は、 人々の観察、ステークホルダーとの会話、ワークショップへの参加など、予備的な調査活動から得られます。こうした活動から得られた知見を分析してまとめ、その関係性を理解できた時、調査した内容が「意味を成す」と言えます。ですが、すべてが意味を成したからといってデザイナーの仕事はそこで終わりではありません。得られた理解を活用して未来について考えたりモノを作ったりすることを求められているのです。以上をまとめると、デザイン・インサイトとは、あるシチュエーションに対する深い理解であり、そこから未来に向けて何かを生み出すもの、と定義できます。

デザイン・インサイトは「ビッグピクチャー」の形で可視化すると他者とコミュニケーションしシェアすることができます。ビッグピクチャーとはリサーチ・分析・概念化を通じて得た内容を視覚的に表したものです。デザイン・インサイトはシチュエーションに対する深い理解を実用的なデザイン成果に結び付けてくれます。

デザイン・インサイトをどのように得るのか?
デザイン・インサイトは、予備的調査を行い未整理のデータを収集することで得られます。未整理のデータはデザイン概念化の開始時に分析します。図1は、未整理のデータの分析フレームワークです。分析パスは左下の「トピックまたはシチュエーションに関連するデータの収集」からスタートしていることが分かります。分析レイヤーはセンスメーキング・レベルで区分けしたAckoffのDIKWスキーム(1989)に基づいています。DはData(データ)、Iは Information(情報)、KはKnowledge(知識)、WはWisdom(知恵)を表しています。ここでデータを記録し、分類して情報へとまとめ上げます。分析が進むと、情報は知識に変換されます。理論は調査に境界を設け、分析プロセスを明らかにしたものである、と言われますが、未整理のデータの分析過程でも新しい理論が生まれることがあります。

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図1:デザインと開発プロセスのフロントエンドにおける未整理のデータ分析フレームワーク
Sanders and Stappers(2012)より

分析は、フレームワークの分析サイドからデザインサイドへ、図の右上方向に進みます。その過程のセンスメーキングの各レベルで調査とデザインが交わります。ハイレベルなセンスメーキングからはより大きなアイデアが生まれます。最高レベルでは、ビッグピクチャーによってセンスメーキング・サイドとデザイン調査サイドが結び付けられます。

ビッグピクチャーとは何か?
ビッグピクチャーは予備調査、分析およびデザイン概念化で得られた内容を視覚的に表したものです。得られた知見を再構成したものなので、把握しやすく他者との共有も容易です。ビッグピクチャーは、データを関連付け、記録し、分類することで以前には見えなかったパターンや構造を明らかにします。時にはあなたの視点からは見えなかった(あるいは見つけられなかった)ものをビッグピクチャーが見つけてくれることもあります。また、ビッグピクチャーは未来を指し示し、実用的な成果を得るための新しい考え方を提案したり促したりしてくれます。

ビッグピクチャーが表すものは何か?
ビッグピクチャーは、3つの主要表現カテゴリーから構成されます。概念、空間、そして時間です。概念表現方法には、モデル、理論、フレームワークが、空間表現方法には、マップとランドスケープが、時間表現方法には、タイムラインとジャーニーがあります。また、ビッグピクチャーのテーマは例えば感情にフォーカスを当てるか顧客にフォーカスを当てるかによっても変化します。図2は、ビッグピクチャー作成に役立つテーマ(左列)と表現タイプ(右列)です。各列の 項目を組み合わせることで膨大な可能性が生まれます。例えば、経験タイムラインや理解の概念モデルといったビッグピクチャーを作成することができます。

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図2:表現のテーマとタイプ
組合せによって様々なビッグピクチャーを作成できる

実用性のあるビッグピクチャーの見分け方は?
予備調査で得られた未整理のデータから効果的なビッグピクチャーを作成するには長年の経験が必要です。優れたビッグピクチャーには次の3つの特徴があります。

1.シンプル
ビッグピクチャーは考え方の新しい方向を示してくれます。シンプルにすることで、新しい方向が見えやすくなります。最高レベルのビッグピクチャーは1ページに収めなくてはなりません。

2.覚えやすい
他の人たちが詳しいメモを取らなくても、ビッグピクチャーが表す内容を記憶できます。

3.調査結果すべてに結び付いている
トップレベルの可視化は、知識、情報、データと、それぞれの階層に結び付いています。

まとめ
デザイン・プロセスにおけるインサイトは、ビッグピクチャーとして可視化できます。ビッグピクチャーはあるシチュエーションに対する理解を実用的なデザイン成果に結び付けるのに役立ちます。

参照資料
Ackoff, R. L. (1989) From data to wisdom.Journal of Applied Systems Analysis 15:3-9.

Sanders, E.B.-N. and Stappers, P.J.(2012) Convivial Toolbox:Generative Research for the Front End of Design, BIS Publishers, NL.

Liz SandersMakeTools 代表

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